eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)の「経産省前テントひろば1807日目テント強制撤去後178日目」
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経産省前テントひろば1807日目テント強制撤去後178日目
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2017年02月17日 22:14
テント日誌2017年2月14日(火)版
経産省前テントひろば1807日目テント強制撤去後178日目
1807+178=1985日目

◎2月12日(日)

最初は素晴らしい快晴。絵になるのでたくさん写真を撮った。風は強い。椅子に誰かが座っていないと幟はすぐ倒れる。横断幕があまりにバタバタするので途中で細い方『NONUKES』に代えたら落ち着いた。

 日曜日のメンバーは鳥の好きな人が多く、餌やりに余念がない。ガラガラの中に鳥の餌が入っていなかったので、各人が持ってきたものをやった。ヒヨドリは夏みかんよりはリンゴが好き。えごまは見たことがないためか食べようとしない鳥がいた。スズメは鳩が怖くて、鳩がいなくなるまではあまり来ない。鳩はリンゴよりは大豆が好き。
パンはみんなそれなりに好き。カラスは頭が良く、目がいい。カラスとヒヨドリは地上に降りる時間を最短にするようにしている。歌舞伎揚げはみんな好き。風で飛ばされて歌舞伎揚げの袋が落ち、花壇の泥だらけになったのをやったら、スズメが大きなカケラをくわえて低空飛行で車道を横切って持ち去った。命がけでも大きいのが欲しいということらしい。鳥の糞のことで文句を言われたようだが、日曜日のみんなは餌をやるのをやめる予定は、今のところは、ないようだ。

 今日は経産省の役人は全く出てこなかったが、警官は来た。形式的に「道路にものを置かないでください」と一言言いに来たいつものやや年配の人(丸の内署?)が来た他に、若い人が警備に立っていた。
この人は角のところ(元のテント前)から経産省正門前まで時々動きながらしばらく警備していたが、棒を持っていたのが気になって、近くに来た時に声をかけてみた。機動隊(9機といったと思う)の人で、車で来て、あちこち警備しているのだと。車は外務省前にいるのがそうであるみたいだった。
しばらくおしゃべりした。Fさん「この靴は特別な靴なんだよ!鉄板が入ってるんだ!」とか、楽しい雰囲気で。Kさんは「福島に行けと言われたら断らなきゃダメだぞ」とか色々と説教。
「間違ってることは間違ってると、きちんと言わなきゃいけないよ」とか。私は「そんなこと言っても宮仕えは辛いよねえ」と茶々を入れておいた。話の中身が何であれ、1mの距離まで近づいて世間話をすることで、座り込みをしている人たちが化け物でもテロリストでもない普通のおじさんおばさんだということを知ってもらうのはいいことだろうと思うので。
命令されても、殴りかかるとかできなくなるでしょう?(ただし私は公安とおしゃべりすることはいいこととは全く思いません。)若い警官は、何を言われても「はい」「はい」と肯く、ごくごく素直な若者という印象だった。
 しばらくおしゃべりしていると、別の警官(やはり結構若い)がやってきて、交代の時間だという。新しい警官にも「時間が空いたらおしゃべりに来てね」と言っておいたら、しばらくのちにやってきた。おいでおいでをしたらすぐそばまで来たので、またおしゃべりをした。Kさん(だったかな?)は「民主主義についてきちんと勉強しなきゃダメだ」とか話した。
私は「放火事案」の立て札のMさんがいかに掃除好きで霞ヶ関の官庁街に貢献してきたかを話した。この人のほうが少し年上なのか、多少は情報を集めようという意識があるようだった。「さっきより人数は増えましたか?」とか、「あと何人くる予定ですか?」とか。彼は10分くらいで「交代の時間ですので」と去っていった。「次の人にもおしゃべりに来るように伝えといてね」と言っておいたが、そのあとは誰もこなかった。
警備対象と親しくおしゃべりしたことについて報告して、彼らは叱られたかな?

歌も色々歌い、口笛も吹いて楽しかった。
おやつが色々あってよかったが、後半は寒くて、温かい飲み物が恋しかった。
人数はだんだん増え、最大時11人。トータル14人くらい。
とにかく風が強く、ラストは寒さに耐え兼ね、10分ほど早めに終わった。

 帰り道でひどく酔っ払ったホームレスのおじさんがビルに寄りかかってやっと立っているのを見た。おもらしをしているようだったがあまりに寒いからだろう。足元に「鬼殺し」の空の200mL紙パック5つぐらい落ちていた。張り付かないホカロンの熱いのを自分の背中から取って手渡したらありがとうありがとうと言う。どうしてあげることもできないので、そのまま立ち去った。
 事務所でいつも通り熱いコーヒーと焼き林檎でおしゃべり。そのあと少し掃除して、事務所を出たのは8時近かったと思う。
 さっきのおじさんがまだいた。cafeinholocの向かい側のガードレールに寄りかかってやっと立っていて、タクシーを拾おうとしている。しかしタクシーは止まりかけてもまた去って行く。服装はそう変ではないが、顔を見れば汚れ方でホームレスとわかるので。
どこへいきたいのかと聞くと、駅ならどこでもいいという。帰るところはないという。駅なら虎ノ門の駅が目の前だから歩きなさいと言ったが、歩けないという。しばらく話したが、おもらしで濡れている人をタクシーに乗せたらトラブルになるのは目に見えているので、腕を掴んで虎ノ門の駅まで歩くように引っ張った。
でも半分しか行かないうちに力尽きてしまって、歩道の真ん中で、寒風の中、一歩も歩けない。仕方ないので、店の入り口がやや奥まっていて風除けになる壁のある靴屋さん(しまってる)の店先に引きずり込んで、近くのコンビニでおにぎりと温かいレモンティーを買ってきて渡して、そのまま置いてきてしまった。「ありがとう」「ありがとう」ばかり言っていた。二重まぶたの大きな目の優しい顔の人だった。沖縄の顔かもしれない。東京の冬はさぞ寒いでしょうに。
 日曜の夜で役所は開いてないし、警官を呼ぼうかと何度聞いても、このままでいいというので、交番に連絡もしなかった。コンビニでダンボールをもらってきてあげればよかったと、電車に乗ってから思った。濡れたズボンで冷たいコンクリートに座っていたら冷え切ってしまうでしょうに。
ちゃんとしゃべれる人なのに、どうしてあんな状態になっていたのか。どうすればよかったのか。
(H・Y)


◎2月13日(月)晴れ、危機管理は原発廃炉にこそある。

 快晴の明るい陽射しが注ぐが、北風は相変わらず強い。伐採樹木対策にポールを7本用意した。撤去した街路樹(プラタナス)の跡地にポールを2本束ね、さらにゴムバンドで固定し風対策を万全にし、バナーを道路側と歩道側に取り付ける。ノボリは5本、風に、はためく姿は存在感を増す。虎の門方向への通行車、財務省側歩道から見ても経産省前の抗議行動が一目瞭然になる。

 プラタナスの伐採は、テント撤去前から葉が茂らず樹木医が中腐れを判断してのことだろう。伐採は、本来ならば管轄部署名を明記して予告するのが一般的だ。今回、その手間を省いたのは私たちとのトラブルを避けるためだったのか。一時、根元から1m部分を残したのは芯の腐食を私たちに認識させた事になる。倒木の危険性は認めるが原発の存続危険性は絶対に認められない。

 隣接する街灯も撤収するかもしれないと、みんなで笑う。倒木の先見性を持てるなら40年老朽化原発の20年延長は絶対に許されぬ。一番重大な原発危機管理を放棄した規制委、国と電力会社の時代錯誤の責任は限りなく重い。フクイチの責任をだれも取らない異常を常態化してはならない。近づく高浜原発3.4号機の仮処分に大阪高裁の判決が迫る。関電が勝訴を得れば直ちに再稼働になる。大津地裁仮処分判決を覆すな!テントリーフを配布しながら言い募る。

 12時過ぎと3時前に若い警察官が訪れ、それぞれ「何時まで、何人集まる?」と聞く。「交通事故のないように」とも伝えたが、「通行事故」のことなのか。3時頃から流れる雲が日差しを遮ると途端に寒くなる。昨年は2/14が「春一番」で、寒さもようやく峠を越しそうだ。ここまで9人が座り込む。
(I・M)


◎2月14日(火)

 先週火曜とは、打って変わり暖かい日で事務所でセーターを脱いで出発した。座り込みのセットも風も穏やかでスムーズに完了。直ぐに3人になる。

 13時過ぎに、安倍でんでん首相が米国より帰国して最初の国会審議となる今日、『総がかり行動』の国会前緊急行動に参加されて(400人が集まったとの事でした)『稲田、辞めろ!』のコールを上げてきた人や、院内集会に行ってきた人達が寄って下さり、座り込みも賑やかになる。

 その人達が帰った後、座り込んでいる場所がビルの陰になると、途端に寒気がして脱いでいたセーターを、慌てて着込みました。今日は、警察官の挨拶もなく、本当に穏やかな一日でした。
(Y・R)

デモ、集会のおしらせ:

【案内】毎月第4水曜6時半~30分、再処理止めよう首都圏市民の集い(第4水曜夕刻、経産省別館前)
再処理止めよう首都圏市民の集いは、毎月第4水曜6時半~30分、経済産業省別館資源エネルギー庁への抗議行動を行っています。
多くの方が、核燃止めて六ヶ所再処理工場廃止の声を上げてくださいますよう、参加をお願いします。
○再処理止めよう首都圏市民の集い
2月は2/22(水)6時半~7時(毎月第4水曜)
場所:経済産業省別館前
内容:アピールと首都圏市民の集いのチラシ配布


【案内】2月28日(火) 17時~19時半(16時半から通行証配布)
院内学習会「原発コストと使用済み核燃料」
日時:2月28日(火) 17時~19時半(16時半から通行証配布)
場所:参議院議員会館 102会議室(1階)
主催:経産省前テントひろば
主題: 1 使用済み核燃料と核燃料サイクル
発言:澤井正子(原子力資料情報室)
2 原発コストと電力システム改革
発言:山崎久隆(たんぽぽ舎)

 テント撤去後も「経産省前テントひろば」は脱原発を訴える為に、毎日座り込みを続け、毎金曜夕刻には本館前で抗議行動をし、反原発美術館テントを展示してきました。
 さらに、私たちは、次のように、経産省・資源エネルギー庁との院内ヒアリング交渉を断続的に続けてきました。
 2016年  6月 3日(金) 電力自由化
10月21日(金) 原発コスト
11月25日(金) 原発コストと使用済み核燃料
12月16日(金) 原発コスト
12月20日(火) 使用済み核燃料
 経産省は、長年「3E+S、エネルギーの安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境への適合(Environment)、安全性(Safety)]の大嘘をつきつづけながら、電力システム改革貫徹と称して、福島第一原発事故の対策費用を21.5兆円に倍増と発表し、未だに東京電力の法的処理をせずに、これらの費用を消費者にあるいは「国民」に押付ける施策を推進し続けています。
 一方、早くから当然視されていたもんじゅ廃炉を決定して「核燃料サイクル」なる虚構が、全く砂上の楼閣であることが明らかになったにも拘らず、経産省は「高速炉開発方針」なる新たな核燃料問題引き延ばし作戦を立てて閣議決定しました。
 私たちは、これらの全く間違った経産省の原発推進施策に異議申立をするために、理論武装するべく、院内学習会を開催します。比較的参加しやすい夕刻に開催します。是非ご参加を!
以上

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