横浜市民放送局ネットワークのイベント
イベントの詳細情報です。
新着返信
QRコード
【実習】「一日保育士体験」松居和氏講演会撮影
【開催日】2010年09月08日(水) 【閲覧数】2,787
2010年09月07日 14:15
【参加者数】1名
【開催場所】鶴見・市場保育園
9月8日18時30分より、鶴見の市場保育園で松居和氏による「一日保育士体験」を提唱する講演会が行われます。
保育関係の市民活動を行っている方から、この講演会を来れない方のために映像化して伝えられないかという相談を受けました。
話し合った結果、今回はアーカイブとDVD作成をすることになりました。
そのお手伝いをします。

このような要望は多いので、今後もアチコチから相談がくると思います。それらの相談に対応できるスキル育成には「場数を踏む」ことが一番です。
横浜市民放送局ネットワークの人材育成プログラムの「実習」と位置づけますので、スキルを身に付けたい方の参加とご協力をお願いいたします。

お問合わせお申し込みは info@y150.tv まで。

書き込み数は1件です。
[ 日付順 ] [ 投稿者順 ]
2010年09月09日 02:22
松井和氏は元々ミュージシャン。尺八奏者として「太陽の帝国」などのハリウッド映画にも参加していました。
今は埼玉県教育委員会の委員長。


松井和氏HPより http://www.kazumatsui.com/

子育てに正解はありません。色々な文化に色々な子育てがあって、家庭ごとに違って良いのが子育てです。親たちが自分の趣味、都合にあわせて子育てを考えればいいのです。それを考える時、親が親らしくなってゆくのです。
 幼児という絶対的弱者とつきあうことによって、人間はその善性を引き出され、優しさを身につけます。競争に基づかない幸福観、自分の自由を犠牲にする幸福感を子育てから学んで親が親らしくなっていく、このプロセスが人間社会を守ってきたのです。
(幼保小連携して親心を育てる)
 いま、子供たちを囲む様々な問題の根底に、社会に「親心」が育たなくなってきたことがあります。幼稚園や保育園、学校の普及により、親が子供たちと過ごす時間が不自然に減って、子育てに無関心だったり、自信を持てずに迷い、子育てを幼保小に依存する親が増えています。幼保小に子育てをお願いし、感謝しつつ頼るならまだしも、当然の権利のように思う親が現れてくると、親心という「感謝と祈りの心」が、いかに現代社会で育ちにくくなってきたか、幼保小が親心の喪失にどれだけ手を貸してしまったか、が見えてきます。
 子育ては、子供を育てる以上に、それをすることによって親たちが育ってゆくこと、親心が社会に満ちてゆくことが大切でした。そして、この親心という弱者に優しい、忍耐力のある心が人間社会に絆をつくり、モラルや秩序を生み出してきたのです。子どもたちの安心感を支えてきたのです。
 幼児の誕生を祝い、抱き、言葉の通じない0歳児とのコミュニケーションを通して忍耐力をつけ、思うようにはならない子育てに一喜一憂しながら親心という祈りの心が育ってゆく。人間の幸福を支えた本来の流れを少しでも取り戻すことが出来たら、と思います。幼保小が、一致団結して意識的に親心を育てる、親心を耕しなおす方向へ動くことが出来たら、いまある様々な問題をその原点から解決することが出来るはずです。
 学校が健全に存在するための土台になるのは、教師の精神的健康です。それを守るのは「親たちの感謝の気持ち」です。保育園や幼稚園が、保育の中に親を引き入れることで、まずそこを耕す。親心を耕すのは幼児たちです。年に一日保育士体験をするだけで、親たちが保育士に感謝するようになります。保護者会の出席率が9割を超えます。そして、親たちが親心の絆を「子供を眺めながら」深めることで、地理的には失われてしまった「地域の絆」を、「親同士」という次元で復活させることは可能です。
 子供たちが安心して育ってゆくための大切な条件が、親と保育者と教師の「信頼関係」であることを忘れてはなりません。「子供をどう育てるか」ではなく、育てる側の「信頼関係がどう育つか」が、「子育ての存在意義で」であることをしっかり心にとめて、幼保小の連携をすれば、教育・保育機関の人類の進化における大切な役割が見えてくると思います。

(講演を録音録画して、複製して様々な目的に使っていただいて結構です。)