OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
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2007年10月11日 11:24
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■OCCPプロジェクト始動!
このたび、小林巌生(有限会社スコレックス)、栗城智樹(横浜X)、肥田野正輝(インフォ・ラウンジLLC)はOCCP(Open Communication Core Platform)の開発プロジェクトを発足いたしました。 OCCPとは同プロジェクトが提唱する分散型ソーシャルネットワークシステムと、それを実現するためのサーバ間通信プロトコルの総称です。 ■なにが問題なのか ブログ、SNS、写真共有、ソーシャルブックマークなどのユーザーによるアップロード、そして、そこで行われるユーザー間のコミュニケーション。インターネットでの情報活動はとても活発に、そして複雑になっています。そうしてインターネット投げ込まれた情報の中には(主観によりますが)意味のないもの、悪意のあるもの、悪意はないが心ないものなど、できれば接したくない情報も少なくありません。 こうした接したくない情報が、さまざまなトラブルを引き起こし、インターネットでの情報の信頼性、安全性の問題としてたびたび議論されています。 そんな状況の中、インターネット上の情報による不利益から自らを守るために、さらにはインターネットの情報の信頼性、安全性をより高めるために、個人が情報を発信することに対して責任を持つこと(持つことができること)や、情報そのものや個人(情報発信者)を評価する仕組みを整えることが必要となります。 ■情報発信、その責任と自由 個人が発信する情報に対して負うべき責任とは、次のように考えられます。 1. 適切に公開する責任 2. 自らの判断で削除、訂正する責任 こうした責任を個人が果たすこと、そして、個人同士が相互に評価しあうためにはインターネット上で個人が定義されていること=アイデンティティが確立されていることが望ましいと考えられます。この場合のアイデンティティとはリアル社会と結びついていることを厳格に求めるものではなく、インターネット上での個人に紐づく情報と情報の結びつき、その接点にアイデンティティを見いだしていくという考え方です。 この情報と情報の結びつきには、他人との結びつきや、他人からの評価も非常に重要になります。その評価とは、友達関係として表現されるだけでなく、ブログ上で交された議論や、どのくらいブックマークを集めているかなど、さまざまな要素が考えられます。これらの情報が複雑に折り重なりあうことでインターネット上での個人をかたちどって行きます。 このような方法でインターネット上でアイデンティティを確立しようとする個人に対しては次のような「インターネットにおける情報活動の自由」が認めらるはずです。 1. 情報を公開する自由 2. 情報を公開しない自由 3. 自分の発信した情報を変更、削除、移動する自由 4. あらゆる公開された情報にアクセスする自由 5. 他の個人とコミュニケーションする自由 ■自由なコミュニケーション OCCPでは、以上のような考えに基づき、ユーザー自身が他人との関係を結んでいきながら、自由に情報活動をすることによりアイデンティティを確立していくことを支援します。 それは、同時に特定の企業、団体、サービスに依存しない、個々人のつながりによるネットワークを構築することにもなります。 このネットワーク基盤こそ、インターネットが社会として発展していくための礎となりえると考えています。 サービスプロバイダーはこのインターネット規模のソーシャルネットワークを利用してユーザーに対してより価値のあるサービスを提供することが可能になり、そして、ユーザーはサービスの垣根を超えて自由に情報活動することが可能になるのです。 私たちはこうした理想を実現するべくOCCPを提唱します。 ■ユーザーにとってのメリット 1.グローバルなコミュニケーション機能 ユーザーは一意のOCCP-URLを持ち、OCCPを実装した複数のサービス(以下、上位サービス)において、ユーザー間のコミュニケーションをグローバルに行うことができます。 OCCPでは友達の招待、認証、メッセージの送受信などの機能が定義されています。 それにより、ユーザーはサービスを超えて(もしくは、サービスに依存しない、個人レベルのブログサイトであっても)友達関係の構築、メッセージのやりとりが可能になります。 2.友達関係のポータビリティ ユーザーの友達関係はOCCP上で一意に定義されたFOAFによって表現され、このFOAFはユーザー自身によって管理されます。 たとえば、既存の通常のSNSの場合、そのサービスが廃止になると友達関係も消失され、最悪の場合その友人達とは2度と連絡が取れなくなるなどの恐れがあります。 しかし、OCCPでの友達関係はFOAFの保存、移行によって永続的に維持することが可能です。 3.オープンソースの活用 OCCPはオープンな仕様であり、またOCCPを実装するあらゆるアプリケーションがオープンソースで登場すると考えられます。(私たちも推奨します) たとえば、オープンソースのSNSパッケージにOCCPを実装するとか、オープンソースのブログソフトにOCCPを実装するとか。 ■既存のサービスとの親和性 OCCPは既存のSNS等のサービスと対峙するものではありません。親和性をもってゆるやかに同調していくことを望んでいます。 ユーザーに対してシングルサインオンを提供したり、情報のポータビリティーを担保することは非常に有益なことです。 1.既存SNSにとってのメリット OCCPに対応することによって、ユーザーの取り合い、囲い込みによるサービスモデルから脱却することが可能になります。 ユーザーの流動化を促し、インターネット全体を活性化することに繋がります。 そして、サービスの質や、情報の質による、本質的な要素で他サービスとの差別化をはかることに注力できるようになります。 よりアクティブなユーザーに向けたアプローチや、高度にターゲッティングされたサービス、また、他のOCCP対応サービスとの連携など、より高品質なサービスの提供が可能になります。 2.ソーシャル機能をもたないサービスにとってのメリット ソーシャル機能をもたないサービスであっても、潜在的にソーシャル機能との親和性の高いサービスは多数あります。 そうしたサービスにとってOCCPは有力なソリューションとなります。 サービス独自の特徴はそのままに、OCCPによってコミュニケーション機能を実装することで、より良いサービスを実現できます。 そこには、あらゆるチャンスと可能性が秘められています。 ■技術的基盤 OCCPはシングルサインオンやFOAF、XFN、OpenID(推奨)といった次世代の標準となりうるオープンな技術を応用して実現されます。 そして、OCCPの最大の特徴は分散設計にあります。ユーザーは一意のエージェントサーバーと紐付けされ、ユーザー同士のコミュニケーションはエージェントサーバー間の通信により処理されます。 これにより、特定のサービスに依存しないソーシャルネットワークを構築することが可能になります。 詳しくは近日公開する仕様を参照してください。 <FOAF> メタデータによる知人ネットワークの表現です。ブログネットワークやSNS等で広く採用されています。(http://www.kanzaki.com/docs/sw/foaf.html ) <XFN> Xhtml Friends Network 知人の関係においてその親密度を表現します。(http://gmpg.org/xfn/ ) <OpenID> サイトを越えて使用できる認証システムとそのシステムで利用できるID(identification)。(http://ja.wikipedia.org/wiki/OpenID ) ■他の関係しそうなプロジェクト 同時期に同じような目的意識を持って発表されたソーシャルグラフがありますが、 私たちはOCCPの独自性を強調しながら、ソーシャルグラフやその他オープンソーシャルネットワークに関する動向に注視しながら、できる限りそれらとの互換性を確保していきたいと考えています。 もし、相互に互換性がなかったとしたら、それは、ポータビリティを備えた真にオープンなネットワークだとは言えません。 私たちはユーザーにとっての本質的な自由の獲得を目指します。 ■開発フェーズ 1. コンセプトの文章化 2. 技術仕様の公開(webサイトの立ち上げ) 3. 協力サービス募集とサービスへの実装実験 4. 関連仕様、機能、モジュール、各種アプリケーションの開発(オープンソース化を予定) 現在のステータスは、フェーズ2の中期。 ■協力者求む! 現在、OCCPプロジェクトでは協力者、協力サービスを募集しています。 興味をお持ちの方は、ぜひ、ご連絡ください! ご意見なども歓迎です!遠慮なくどうぞ。 |
書き込み数は9件です。 | ◀▶ |
[ 日付順 ] [ 投稿者順 ] |
Re[2]: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
【返信元】 Re: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
2007年10月20日 18:15
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なるべく早い段階で実装サービスが一つでも多く出てくるといいと思っています。
また、OCCPを実装したオープンソースのSNSパッケージが実現するといいですね。 そのためにも賛同していただける方を募りたいところです。 |
Re: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
【返信元】 OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
2007年10月20日 17:38
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こんどのOpenSNPの技術者MTG@ヨコハマで、
すこし紹介してみてはどうでしょう? チラ見せ?がいいのか、Openがいいのかはわかりませんが、趣旨については、みなさん関心もつのではないでしょうか。 >どうでしょう、Masagon氏 |
Re[2]: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
【返信元】 Re: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
2007年10月20日 17:14
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ありがとうございます!
とりあえずドメインとって、ブログ立てようと思います。 |
Re: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
【返信元】 OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
2007年10月20日 14:14
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OCCPプロジェクト、大賛同します!!
横浜発で、ムーブメントにしていきたいですね。 |
Re: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
【返信元】 OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
2007年10月12日 12:00
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面白そうな試みですね。
私も、技術者&経営者としてこのプロジェクトをどうやってサービスとして実現できるか興味があります。 実験など、協力できるところがあればさせて頂ければと思いますので、遠慮無くお声掛けください。 インフラ周りのご相談も受け付けております(お仕事モード^^) ではでは |
Re[2]: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
【返信元】 Re: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
2007年10月12日 09:11
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ありがとうございます!
ちゃんとドメイン取得してサイト運営するつもりです。 広く情報はオープンにしていきますし、賛同していただける方々とのコミュニケーションがないと実現しないプロジェクトです。 wikiとブログは最適でしょうね。 また、仕様公開後はメーリングリストも活用して広く議論をしていきたいと思っています。 技術者の方の協力も必要としていますので、興味がある方は遠慮なくご連絡ください! |
Re: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
【返信元】 OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
2007年10月11日 15:02
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枝葉末節なことですがやっぱり、こうなると情報共有&アーカイブとしてwikiがひつようでしょうか。
まとめサイトがあるといいですよね。 スレッドのやりとりだと、途中から参加してきたひとが経過を一望できないかなーと。 |
Re: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
【返信元】 OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
2007年10月11日 14:48
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なんだか おめでとうございます。
すごいことが起こりそうな感じですよね。 私も、何もわかりませんが、実験台でもなんでもやります。 |
Re: OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
【返信元】 OCCP(Open Communication Core Platform)宣言 ver.1.1
2007年10月11日 13:30
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素敵だ。
こういう動きが、すぐそばで生まれてくるのをリアルで見られるのは幸せだーー。 とまずは感想。 わたしは技術とかプログラムとか何にもわからない人間ですが、コミュニケーションのことは考え続けていたい。 なので、そんな立場でもよいのなら、ぜひぜひ協力したいです。 |
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