いわき震災通信【第17号】
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2011年06月28日 18:22
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皆様、
6月18日で震災後百か日が過ぎ、いわき市内で特に津波被害の大きかった豊間、薄磯地区の合同葬が豊間小学校の体育館で催されました。 昔ながらの節目の儀式をひとつひとつくぐり抜けながら、残された者たちは次第に気持ちを前向きしていくものなのでしょう。 しかし、この震災に関しては、原発事故による放射能汚染という暗い影がどこまでも私たちの上を覆っており、気持ちの切替を阻んでいます。 「全ての福島県民を対象とする健康調査が行われる」「福島市内の学校で除染による放射線量の変化が調査される」「郡山市民が原告となり、年間被ばく線量が1ミリシーベルトを超えた場所での子どもの疎開を求める仮処分裁判が提訴される」といった報道は、放射線量の数値を報道する度に繰り返されていた「直ちに健康に影響を及ぼす範囲ではありません」というコメントの空虚さを改めて思い知らせています。 ここいわき市は、放射線量が県内の他の地域に比べて少ない地域ではあるのですが…。 遅ればせながら4月19日に設立したいわき市小名浜地区災害ボランティアセンターの活動も2ヶ月が経過し、周辺の状況にも変化が現れてきています。 小名浜地区内の避難所に津波被災などのため避難しておられる方の数は当初700名を数えていましたが、現在は41名にまで減りました。 殆どの方が市内の雇用促進住宅やいわき市による民間借上げ住宅、仮設住宅に移られました。 また、ご自分で見つけた民間アパートに移られた方も少なくありません。 被災された方々の生活再建への道筋は、それぞれの選択により違ったものになりつつあります。 被災者がコミュニティから切り離され、バラバラになってしまうのでは…という懸念は現実のものになり始めています。 一方、原発の関係で双葉郡の各市町村から避難している方については、いわき市内のホテルや旅館などを二次避難先として入ってきておられます。 二次避難先がホテルや旅館であることは、プライバシーを守れる環境という意味では長期化する避難生活にとって望ましい形です。 しかし、避難者が各部屋に入ってしまっている為に、なかなかその存在や個々人の抱える課題が見えにくくなってもいます。 他市町村の住民であることが、いわき市による福祉的な支援に繋がり難いという一面もあります。 被災者への生活支援、見守りといった事業が今後ますます必要となっていくことでしょう。 小名浜地区災害ボランティアセンターが果たす機能の中で今後その対応を求められている…そう実感する日々です。 18日から、港区麻布十番商店街や渋谷区神宮前原宿クエスト、渋谷区広尾JICA地球ひろばなどで行われた東日本震災復興応援イベントの会場で、「がんばっぺいわき」ワッペン付きのトートバッグなどザ・ピープルの古着リメイクグッズを販売させていただきました。 着古したジーパンや古い帯を再生させたバッグたちを手作りする本会ボランティアスタッフたちの思いと震災後のいわき市内の状況などを説明させていただきながら、応援の意味を込めてお求めくださいとお願いしましたところ、当初の予想を大きく上回る成果を上げることが出来ました。 中には、イベント初日に足を止めて話をしていかれた方が、翌日にインターネットで本会や災害ボランティアセンターの活動を確認した上で再度足を運びバッグをお求め下さるという場面もありました。 それぞれの会場に足を運んでバッグをお求め下さった皆様、ありがとうございました。 これからの販売予定は以下のとおりです。 6月27日〜30日 港区南青山 SPIRAL B1F CAY(カイ) 【EXHIBITION】ウィチョール族の世界展内にて展示・販売 6月28日〜30日 渋谷区神宮前 青山学院アスタジオ 吉田恵美子 特定非営利活動法人 ザ・ピープル 理事長 事務局 〒971-8101 福島県いわき市小名浜字本町11-1 まちづくりステーション小名浜内 TEL・FAX 0246-52-2511 携帯 090-2881−3107 URL:http://www.iwaki-j.com/people/ いわき市小名浜地区災害ボランティアセンター センター長 事務所 〒971-8163 福島県いわき市小名浜中町境17-15 TEL 0246-92-4298 FAX 0246-53-6661 http://onahama-volunteer.jimdo.com/ |
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