いわき震災通信【第18号】
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2011年07月08日 11:43
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【7月8日号】
皆様、 「熱中症対策を万全に!」…これが、小名浜地区災害ボランティアセンターで毎朝行われるスタッフミーティングでの最重要ポイントになってきました。万が一のアスベストや放射能汚染対策のために、地域の側溝での土砂除きなどの作業にあたってくださるボランティアの皆さんにはゴーグル・防塵マスク・長袖・長ズボン・長靴・軍手プラスゴム手袋の着用をお願いしています。 黙って立っていても汗が噴き出してくるような暑さの中、実際にこれらを着用して作業を行ってみると、大変な重労働であることが分かります。 それを承知で、被災地のためにとおいでくださるボランティアの皆さんにはどんなに感謝してもし足りません。 そして、そのボランティアの皆さんが熱中症を起こさぬよう備えを怠らないようにしなければと、センターのスタッフ一同気を引き締めている毎日です。 被災された方たちを取り囲む状況は、「緊急」から「生活」へと大きく変わってきました。 いわき市民で避難所におられる方たちは残りほんのわずかになりました。 それぞれが仮設住宅・県営の雇用促進住宅をはじめとする借上げ住宅・民間のアパート等へと移り、各々の生活を始めておられます。 原発事故のため双葉郡の他市町村からいわきに移り住んだ方たちも、二次避難所のホテルや旅館からある特定エリアの仮設住宅に集団でその居を移し、ミニ●●町を形成しようとしています。 そういえば、近所のスーパーマーケットで目にする顔ぶれも以前とは大分違うような気がします。 道行く車の台数も増えたようで、思わぬところで渋滞が発生し遅刻するということが起きています。 気付かぬ間に隣人として生活を始められた方々を、私たちはどのように同じコミュニティの中に招き入れたらいいのでしょうか? ある雇用促進住宅では、これまでの住民と新たに住民となられた方々の間で駐車スペースを巡って小さないざこざが発生し、その対応策として災害救援ボランティアセンターの見守り隊が双方の住民が交流できるようなサロン(週1回)を集会所において開設したという事例も起きています。 それぞれのコミュニティにそうしたトラブルの芽が潜んでおり、そうした工夫が求められています。 小名浜地区災害ボランティアセンターとしても、今後取り組んでいくべき課題は正にそこへと移行しつつあるのです。 先日、いわき市内で活動するNPO法人をつなぐネットワーク組織で話し合いが持たれ、ザ・ピープルもその一員として参加しました。 震災後のそれぞれの活動報告が主なテーマでしたが、仮設住宅が集中して建設されているいわき市中央台飯野地区内に施設を有する障がい者福祉関連の法人からある提案がありました。 施設で使わずにいる土地の一部に、仮設のパオなどを設け仮設住宅入居者の交流拠点として活用。更にこのネットワークに参加する各NPO法人の協力を得て、それぞれの特色を生かした被災者支援活動の実施拠点としても活かしていきたいというものでした。 所属するNPO法人は40ほど。 子育て支援・環境教育・災害救援・街づくり・ファイナンシャルプランナー・障がい者福祉・高齢者福祉・循環型社会形成等などその専門分野は幅広く、相互の連携が活かされれば、被災者支援の幅をグッと広げることができそうです。 そして、中央台飯野地区での活動が上手く運べば、小名浜地区へも水平展開していけるのではないかと夢が膨らみます。 ただ、一方では被災者支援と称して仮設住宅や雇用促進住宅をバラバラに訪問する様々なグループの存在が新たな問題を生んでいます。 度重なる訪問に嫌気が差して、居留守を使ったり、引きこもりになったりという方も現れているというのです。 被災者支援のあり方を早い時期に整理し、統制を加えるべきところは加えるといった措置が求められています。 「生活」もまた、待ったなし!なのですから。 吉田恵美子 特定非営利活動法人 ザ・ピープル 理事長 事務局 〒971-8101 福島県いわき市小名浜字本町11-1 まちづくりステーション小名浜内 TEL・FAX 0246-52-2511 携帯 090-2881−3107 URL:http://www.iwaki-j.com/people/ いわき市小名浜地区災害ボランティアセンター センター長 事務所 〒971-8163 福島県いわき市小名浜中町境17-15 TEL 0246-92-4298 FAX 0246-53-6661 http://onahama-volunteer.jimdo.com/ |
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