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いわき震災通信【第19号】
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2011年07月21日 12:09
【7月21日号】

皆様、

なでしこジャパンがワールドカップ優勝を決めた、記念すべき7月18日。

この日は、私たち「いわき市小名浜地区災害ボランティアセンター」に関わる者にとっても記念すべき日となりました。

センターは3月11日の大震災を受け、一月以上過ぎた4月19日にNPO法人ザ・ピープルを中心として開設されました。

そして、全国各地からおいでくださるボランティアの方々の力を借りて、小名浜地区内の被災者から寄せられる様々な要望に応える活動を続けてきました。

しかし、施設の引越しと被災者の見守り事業へと活動をシフトする準備に入るため、一般的な作業にあたるボランティアの皆さんの受入れをこの日で一旦終えることにしたのです。

今後は、いわき市社会福祉協議会内の「いわき市災害救援ボランティアセンター」を通してボランティアさんの受け入れを行い、地域内の被災者のニーズに応えることになります。



その朝、台風6号が九州地方に大雨をもたらし始めたというニュースを目にし、津波泥の溜まった側溝を今日中にきれいにしなければ…との思いを募らせながらスタッフはボランティアさんたちを出迎えました。

センターに足を運んでくださったボランティアさんたちは66名。

七、八割は男性の方々で、半数は毎度おなじみのリピーターの皆さんです。

万が一の危険を回避する為、長袖長ズボン、長靴、防塵マスク、ゴーグル、軍手とゴム手袋といった装備も万全です。

地域を挙げて側溝の土砂除きを行う手順を進めてきながら最後まで残ってしまった下神白(しもかじろ)地区と小名浜吹松の個人宅といった作業現場へ、「今日で最後だねエ」と口々に話しながら出て行かれました。

一方、センターではボランティアさんのための炊き出しを準備して帰りを待ちました。

チラシ寿司にオードブル、漬物、スイカ…。スペシャルで差し入れのビールも並びました。

これまで何度も足を運んで小名浜地区のために汗を流してくださったボランティアさんたちへの心ばかりのお礼の料理です。

作業終了の16:00頃までには、ボランティアさんたちがそれぞれのグループごとに戻って来られました。

スイカ片手に「●●さんがこんなことまでしてくださってと、涙をこぼさんばかりにして喜んでおられましたよ」と、報告してくださるボランティアさんの笑顔が、このセンターを通して地域の被災者と全国各地からのボランティアの方々が新たなつながりを生み出していることを物語ってくれていました。



全国各地から小名浜地区においでくださったボランティアの皆さんはこれまでに3300名を越え、600件近くの被災者からの要望に応えてくださいました。

地区内の被災地を車で走ると、被災直後を知っている者には驚くほどにきれいになっており、当時の惨状を思い出し難いほどです。

センターの一角に設えられた七夕飾りには、これまでセンターで活動してくださったボランティアの方々が書いた短冊が下がっています。

「東北は負けない!」「復興した姿を見にまた来ます」「いわきが大好きになりました」…。

一つ一つのメッセージに、多くの人と繋がる強さを感じずにはいられません。

本当に、これまでありがとうございました。



翌7月19日には、社会福祉協議会小名浜地区センター・小名浜地区包括支援センターの皆様と共に、被災された方々の今後の生活再建を見守る為のサロン開設にあたっての話し合いがもたれました。

ステップを一つ上がったものの、ゴールはまだまだ遠く彼方のようです。



吉田恵美子

特定非営利活動法人 ザ・ピープル 理事長

事務局 〒971-8101 福島県いわき市小名浜字本町11-1 まちづくりステーション小名浜内

TEL・FAX 0246-52-2511

携帯 090-2881−3107

URL:http://www.iwaki-j.com/people/

いわき市小名浜地区災害ボランティアセンター センター長

事務所 〒971-8163 福島県いわき市小名浜中町境17-15

TEL 0246-92-4298

FAX 0246-53-6661

http://onahama-volunteer.jimdo.com/

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