いわき震災通信【21号】
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2011年08月17日 13:41
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【8月17日号】
皆様、 テレビから流れる京都五山の送り火の映像を、遠く離れたいわきの地からこんなに複雑な思いで見つめる日が来るとは思っていませんでした。 陸前高田より遥かに福島第一原発に近いこのいわきに住んでいる者たちにとって、放射性物質の拡散が我々の想像を超えて進んでいるという事実を再確認すると共に、微量でも検出されれば…という判断に、「仕方ない」とは思いながらも正直なところ幾ばくかの反発を禁じ得ませんでした。 今回の天災ではなく人災の部分が抱える闇の奥深さを垣間見たような気持ちになったのは私一人でしょうか。 8月17日から19日までの3日間、ザ・ピープルではあるイベントを行います。 タイトルは「被災者支援チャリティバザーと『衣』から始まる再生フェア」(共催:いわき市)。 会場は、小名浜さんかく倉庫潮目交流館。 隣接する小名浜美食ホテルと共に、昨年までは夏休みシーズンには小名浜港の観光スポットとして多くの観光客で賑わう場所でした。 どちらの建物も津波により直接的に大きな被害を受け、今年は全く営業できない状態になってしまいました。 そして、5月頃には殆ど毎日のように小名浜地区災害ボランティアセンターから数多くのボランティアが出向いて、津波泥に汚された施設の掃除のお手伝いを行ってきました。 そして、津波被災から立ち上がろうと小名浜美食ホテルが「夏だけ限定オープン!」(8月13日〜21日・詳細はHPを御覧下さい)を行うのに呼応して、私たちも潮目交流館でイベントを催すことにしたのです。 しかし、小名浜港周辺地域は未だ電気が復旧していない箇所があります。 美食ホテル・潮目交流館前の産業道路も信号が停止しており、建物自体にも電気はきていません。 イベント開催中は、発電機や投光機、トイレ用の懐中電灯などを用意し、不都合が生じない程度に明るさを保ちますが、基本は自然採光のみです。 不自由な中でのイベント開催です。 今でも時折起こる余震のための避難経路確保など、通常では全く想定することの無かったことへの対応も忘れることが出来ません。 それでも、ここで開催を決意しました。 実は、震災がなければ、3月20日に潮目交流館内でこれとよく似たイベントを「ザ・ピープル リメイク&手づくりフェア」(共催:いわき市)として開催することになっていました。 いわき市の委託を受けて進めてきた福島県緊急雇用創出基金事業「ファイバーリサイクル推進業務」の一環としての開催ということで、古着を素材として楽しみを生み出すことを広く提案しようと力を入れて準備を進めていたものでした。 今年もいわき市から同様の委託事業を受託できたことから、何とか前回のリベンジを図りたいと考えたのです。 今回は、被災者支援のチャリティバザーや「いわきおりがみ会」による「ありがとう!ひまわりプロジェクト」や小名浜地区復興支援ボランティアセンターの被災状況写真・活動写真展示を加えて、再生・復興に向けたきっかけのイベントとすることにしています。 「ありがとう!ひまわりプロジェクト」とは、いわきの津波被災地で活動してくれたボランティアさんたちにお礼の気持ちを込めてひまわりのブローチを贈ろうという取り組みです。 そして、8月18日14:00からはいわき海星高校のじゃんがらチームが演奏を披露してくれることになっています。 もし、いわきにおいでになれる方がいらしたら、覗いてみてください。 そして、津波被災からの再生の力を感じ取ってください。 吉田恵美子 特定非営利活動法人 ザ・ピープル 理事長 事務局 〒971-8101 福島県いわき市小名浜字本町11-1 まちづくりステーション小名浜内 TEL・FAX 0246-52-2511 携帯 090-2881−3107 URL:http://www.iwaki-j.com/people/ いわき市小名浜地区復興支援ボランティアセンター センター長 事務所 〒971-8164 福島県いわき市小名浜寺廻町1−10 TEL/ FAX 0246-92-4298 http://onahama-volunteer.jimdo.com/ ※ センターの名称・住所・ファックス番号など変更になっております |
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