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いわき震災通信【第49号】
【閲覧数】829
2012年10月22日 13:37
【10月21日号】 

皆様、

思わず深呼吸したくなるような気持ちのよい気候に誘われて、町に出掛けました。

いわき市平の中心部では、この土・日「まちなかコンサート」が開かれていました。

いわき市並びに県内外からプロ・アマ問わず全国から募ったミュージシャンが平の街なかに集結し、街をステージにあらゆるジャンルの音楽をライブ演奏するというイベントです。

駅前の大通り沿いの公園では、フラメンコのダンサーたちが情熱的なダンスを披露していました。

銀行のエントランス前の広場では、電子ピアノの弾き語り。

タクシー会社の駐車場からは演歌が流れてきました。

町のそこここに芸術の秋が溢れていました。



昨日までの2日間、NPO法人JKSK(女子教育奨励会 代表 木全ミツ氏)主催の「結結プロジェクト」が開催する、首都圏と被災地の女性たち(男性もいらっしゃいますが大多数が女性です)が車座になって復興のプロジェクトを生み出そうと語り合う集い(通称 車座)に参加する為、宮城県南三陸町と大崎市に行ってきました。

これまで、亘理町、いわき市、石巻市と回を重ねてきたこの集いから、幾つものプロジェクトが生まれ、実際に動き出しています。

そのひとつに本会主催の「いわき オーガニックコットンプロジェクト」もあります。

昨年7月に亘理町で開催された車座で、株式会社AVANTI社長の渡邉智恵子さんとご一緒させていただいたのが、全てのスタートでした。

多くの薬剤を投入し環境に大きな負荷をかけながら、児童労働という問題まで孕みながら続けられている綿花栽培。

そして、繊維の自給率ほぼ0%という日本社会のあり方。

その現実を変えたいとの強い意志を持って、渡邉さんはオーガニックコットン製品の製造販売を行ってこられました。

「古着を燃やさない社会を作りたい!」と繊維のリサイクル活動を市民の手で進めてきた私たちが、震災後に地域の農業が大きなダメージに苦しむ様を目にして、何か出来ないかと考えていた時に渡邉さんと出会ったことで、これから歩むべき道を見出すことが出来ました。

「内部被曝を気にすることなく栽培できる作物、繊維用の作物であるコットンを栽培し、新たな産業を生み出そう。環境に大きなダメージを負った福島だからこそ、環境に優しい栽培で本物を作ろう。」…車座の中で言葉にしたことが、形になり始めました。

市内15箇所、1.5haでのコットン栽培。

首都圏から援農体験ボランティアとして訪れてくださった方の数は延べ800名を越えました。

次年度の栽培に協力しようと、企業の方からお申し出を頂くことも出来ました。

そして今、私たちは摘み取られた薄茶色の綿の一部を利用して人形を作り始めています。

名前を「フクシマ・オーガニックコットンベイブ」といいます。

種の付いたままの綿をボンドで付けてまとめ、かわいらしい人形に仕立てたものです。

オーガニックコットンの端布やコットンの実を覆っていた殻も利用します。

「クリスマスシーズンに向け、飾っていただきたい。そして、来春にはその綿を取り除いて種として播いていただきたい。全国の皆さんと一緒に育て、収穫したコットンで、新たなものづくりを行ないたい。」…私たちがコットンベイブに込めた願いです。

人形作りの仲間には、市内の被災者の方や障がい者施設の皆さんが加わってくださっています。

施設の中には、原発事故のためいわき市内に避難してきた施設もあります。

新たな仕事作りの小さな芽も育ち始めました。

もし、コットンベイブの販売にお力添え頂けたら嬉しい限りです。



吉田恵美子

特定非営利活動法人 ザ・ピープル 理事長

事務局 〒971-8101 福島県いわき市小名浜蛭川南5番地の6

TEL 0246-52-2511

FAX 0246-38-9538 

携帯 090-2881−3107

URL:http://www.iwaki-j.com/people/

いわき市小名浜地区復興支援ボランティアセンター センター長

事務所 〒971-8164 福島県いわき市小名浜寺廻町1−10 

TEL/ FAX 0246-92-4298

http://onahama-volunteer.jimdo.com/

いわき おてんとSUN プロジェクト

http://www.iwaki-otentosun.jp/

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