いわき震災通信【第54号】
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2013年02月04日 11:55
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【2月3日号】
皆様、 ガラス越しに入り込む日差しは力強さを増して、春の訪れがすぐそこまで来ていることを教えてくれています。 今日は節分。 鬼は無事に追い払えましたでしょうか。 心地良い日差しに誘われて、市内中之作川岸のつるし雛祭に出掛けてきました。 中之作は小名浜の北隣。 小さな漁港近くの町並みは東日本大震災で津波被災を受け、地域の主要産業であった水産加工業も津波被災と出漁自粛の中で止まったまま。 人通りの少ない町並みは、時の流れから取り残されてしまっているようです。 しかし、今日ばかりは周辺に止めた車の中から人が次々降りて集まってきていました。 今年で9回目を迎えたつるし雛祭は、川岸地区にあるちりめん細工教室の呼びかけで9年前から始まった手づくりのお祭です。 通り沿いの数軒の古い民家の軒先に、色とりどりの着物の端切れで作られたちりめん細工の飾りが吊り下げられ、風に揺れています。 季節の花々、鼠やウサギといった動物たち、赤ちゃんや金魚…。 めでたそうなもの勢ぞろいの飾りは、全て教室の生徒さんたちの手づくりです。 そんな祭の一角に、「清航館」があります。 「中之作プロジェクト」という震災後のプロジェクトの舞台のひとつとなっている築200年の古民家です。 かつては、中通りへと塩を運ぶための起点となっていた塩問屋の建物だそうです。 居間にはつるし雛と雛人形が飾られ、黒光りする家紋の入った屋根つきの神棚が戸口に次々と訪れる人々を見下ろしています。 震災前はおばあさん一人でここに住んでいたのだとか。 津波と地震の被災によって「解体するしかない」といわれていた建物を、建築士の豊田善幸さんが買取り、仲間を募って再生のプロセス自体を家作りの教室として進めているのです。 震災後、海岸沿いの中之作・江名といったエリアでは、復興助成により無料で解体出来るために、手を加えればまだまだ使える状態の古民家であっても解体されてしまうということが少なくありませんでした。 歴史と伝統を伝える建物を何とか維持したいとの思いでスタートしたのが「中之作プロジェクト」(http://toyorder.p1.bindsite.jp/nakanosaku/ )でした。 蘇った古民家を拠点としてまちづくりのイベントも始まっています。 少しずつ、でも確かな足取りで前に進んでいこうとしています。 「いわきオーガニックコットンプロジェクト」も、少しずつではありますが、着実に歩みを進めようとしています。 長い収穫期がやっと終わり、殆どの圃場では黒マルチも剥がされて、しばしの休息期間に入っています。 一方、先月末までに広島の紡績工場に搬送する予定になっていた綿については、綿繰り前の綿に付いたゴミ取りの作業に追われ、スタッフやボランティア総動員の日々が続きました。 結局、期限までに種を取り外し綿として送り出せる状態になったのは、僅か30�ほど。 初年度とは言え、非常に厳しい結果となりました。 コットンベイブとして使用した綿はかなりの量になりましたが、それを考慮しても満足できる収量とは決して言えませんでした。 次の栽培に向けて、改良すべきポイントの洗い出しが始まっています。 悪戦苦闘中のコットンプロジェクトを激励してくださるように、企業の方から嬉しい支援のお話が届きました。 2月20日には、株式会社クボタ様から、(社)いわき市社会福祉協議会へ家庭菜園用のミニトラクターや園芸用粉砕機などが贈られ、それらを小名浜地区復興支援ボランティアセンターが地域住民と避難者の交流促進のために活用するということで、提供していただけることになりました。 コットンプロジェクトに関わってくださる全ての方の交流促進に大きな力となることでしょう。 3月4日には、味の素冷凍食品株式会社様から、冷凍餃子の売上げからのご寄附を【東北に元気を!明日を耕すプロジェクト】として贈呈いただくことになっています。 沢山の方たちに支えて頂きながら、2年目の栽培を前に進めていきたいと思います。 吉田恵美子 特定非営利活動法人 ザ・ピープル 理事長 事務局 〒971-8101 福島県いわき市小名浜蛭川南5番地の6 TEL 0246-52-2511 FAX 0246-38-9538 携帯 090-2881−3107 URL:http://www.iwaki-j.com/people/ いわき市小名浜地区復興支援ボランティアセンター センター長 事務所 〒971-8164 福島県いわき市小名浜南君ヶ塚町14−2 (昨年末に引越しを行ないました) TEL/ FAX 0246-92-4298 (引越し後の工事の都合上2月初旬まで不通になっております。メール等でのご連絡をお願いします) http://onahama-volunteer.jimdo.com/ いわき おてんとSUN プロジェクト http://www.iwaki-otentosun.jp/ |
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