【ハマっち!防災情報】災害関連情報共有コミュの「いわき震災通信 第55号」
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いわき震災通信 第55号
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2013年02月22日 12:19
【2月22日号】

皆様、

18日夜、ドイツ ニュールンベルグから戻ってきました。

例年にない暖冬とかで、このシーズン最低温度が零下10度にもなると脅かされていたにもかかわらず、「いわきよりちょっと寒いかな」といった程度で戸外を歩くことができました。

うっすらと雪の残る石畳の町並みは、第二次大戦の爆撃で崩れ落ちたものを、大戦後の復興の中で忠実にかつての姿に再現されたとのことで、ぬくもりのある彩りの街並みは、初めて訪れた者にも懐かしさを感じさせてくれました。

今回ニュールンベルグに出かけた理由は、世界最大のオーガニック製品見本市「BIOFACH ニュールンベルグ」が同市のメッセ(国際展示場)において4日間開催され、そこに本会でもブース出展したためです。

JETROからのご支援をいただき、被災地枠での出展でした。

出展ブースの総数は2396ブース。

ドイツは勿論のこと、ヨーロッパ諸国を中心に世界86数ヶ国・地域のブースが8ホールに分かれてそれぞれ趣向を凝らして展示する様は、まるで地球の縮図を見ているようでした。

オーガニックであることにこだわった製品群は、どれも色合いがナチュラルで派手さはありませんが、ホッとする安心感を与えてくれます。

世界の中で、有機認証を取得したオーガニック製品が大きなマーケットを形成していることを改めて教えられました。

日本はこのマーケットの中では、後発国なのかも知れません。

今回初出展となるジャパンパビリオンは、正面入り口からは一番奥まったゾーンにありました。

有機栽培の日本茶・味噌・醤油・日本酒などが紹介されるコーナーの一角に、私たちは「FUKUSHIMA ORGANIC COTTON」のコーナーを設けました。

ビジネス色の強い展示会の中にあって、ある意味異色な存在であったかもしれません。

アニメーションの「NARUTO」のキャラクターたちが「ぜってーあきらめないってばや!」とのフレーズと共に胸元を飾る絵柄や、コットンベイブちゃんの絵柄のオーガニックコットンTシャツを並べました。

日本のアニメーションがヨーロッパでは人気だということで、関係企業の皆様にお力添えいただいて今回の展示会に何とか間に合わせたものでした。

小売が目的ではないので、Tシャツは6月の完成後に納品となる注文をお願いしました。

また、同じく今回の出展に間に合わせようと急遽製作した、種を抜いた形のコットンベイブたちも並べられ、福島を応援する寄附をしてくださった方へのお礼にプレゼントするという形で提供しました。

ブースに来て下さった方の多くは、「福島」という言葉に反応しておられました。

チェルノブイリでの事故当時を思い出し、「自分たちも決して無縁ではないから…」と話に聞き入って下さる方もありました。

会期中にチェルノブイリで石棺が崩落するというニュースがあったことも影響したかもしれません。

中には、「放射能の汚染が危惧される地域でオーガニックだなんて、考えられない」と、強い拒否を示される方もありました。

しかし、私たちが考えていた以上に親身に福島で起きたこと、そこから立ちあがろうとしていることを捉えようとして下さっていると感じられました。

中には、ニュールンベルグ環境協会の関係者や環境系の研究者の訪問もあり、いわきからメンバーが持参した震災直後の状況をまとめた映像を見て頂くことも出来ました。

次につながる人の輪が生まれようとしていると感じられる出展でした。

震災が無ければこんな体験は出来なかったのだと思うと、ちょっと不思議な感覚に囚われます。



帰国後すぐの20日には、株式会社クボタ様から(社)いわき市社会福祉協議会を介してミニ耕運機6台と粉砕機1台のご提供を頂きました。

本会では、双葉郡の8町村から避難してきておられる方々と地域住民が一緒に農作業の出来る畑を、更に3箇所準備しました。

そちらで活用することになる耕作用の機械です。

家庭菜園として思い思いの野菜を栽培していただいたり、コットンの栽培に協力していただいたりしようと計画しています。

昨年はどうしても首都圏からの援農ボランティアの皆さんに頼りきってしまっていた耕作を、いわきにいる私たち自身の手でもっと進めようとしているのです。

春の耕作始まりに向けて、準備は着々と進められていきます。



2月24日には、「いわきオーガニックコットンプロジェクト」をはじめとする今年度の「いわきおてんとSUINプロジェクト」の取り組みの成果を報告する会を企画しています。

時間:14:00〜16:00   会場:いわき芸術文化交流館アリオス 小ホール

是非、おいでいただけたら嬉しいです。



吉田恵美子

特定非営利活動法人 ザ・ピープル 理事長

事務局 〒971-8101 福島県いわき市小名浜蛭川南5番地の6

TEL 0246-52-2511

FAX 0246-38-9538 

携帯 090-2881−3107

URL:http://www.iwaki-j.com/people/

いわき市小名浜地区復興支援ボランティアセンター センター長

事務所 〒971-8164 福島県いわき市小名浜南君ヶ塚町14−2   

TEL/ FAX 0246-92-4298 

http://onahama-volunteer.jimdo.com/

いわき おてんとSUN プロジェクト

http://www.iwaki-otentosun.jp/

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