Hot Talk Now!?(ほっとくの)温暖化 第163号
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2016年05月17日 22:46
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■ ■ ■ ■ ■ ■■■ 気候ネットワーク メ-ルマガジン ■■ ■ ■■ ■ ■ 「Hot Talk Now!?(ほっとくの)温暖化」 ■ ■ ■ ■ ■ ■■■ 第163号(2016年5月17日発行) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「市民のチカラで、気候変動を止める。」 気候ネットワークより月2回 地球温暖化問題を巡る最新情報をお届けします。 ─────────────────────────────────── ■ 政府・国会・NGOの動向 ─────────────────────────────────── ●新レポート発表、計画中の石炭火力発電所の稼働で死者数増加のリスク 17日、気候ネットワークとグリーンピース・ジャパンは共同で、新レポート「新規石炭火力発電所による新規石炭火力発電所による大気環境および健康への影響~東京 ・千葉エリアと大阪・兵庫エリアのケースタディ~」を発表した。この調査は、東京の200km圏内にある10件の計画と、大阪・兵庫エリアの15件の計画を対象にして、その計画がすべて稼働した場合を想定し、大気汚染や健康影響について分析した。その結果、東京・千葉エリアでは年260人の早期死亡者数と、30人の低出生体重児として現れると推定され、また大阪・兵庫エリアでは、年200人の早期死亡者と、20人の低出生体重児として現れると推定されている。レポートの詳細はWEBで見ることができる。 <http://www.kikonet.org/info/press-release/2016-5-17…plants> ●「地球温暖化対策計画」が閣議決定 2030年までの国の温暖化対策をまとめた「地球温暖化対策計画」が閣議決定された。計画は、温暖化対策として産業界の自主行動計画を従来通り推奨し、原子力や化石燃料(特に石炭)に偏重するエネルギー政策を追認した内容となった。同時に公表されたパブリックコメントの結果では、市民から、「温室効果ガス排出削減目標を引き上げるべき」、「石炭火力発電への規制を強化するとともに、省エネルギーや再生可能エネルギー普及策を強化すべき」、「原発なしで温暖化対策を進めるべき」などの意見が多く提出されていたものの、これらの意見は反映されなかった。 <http://www.env.go.jp/press/102512.html> 気候ネットワークは、この閣議決定に対してプレスリリース「パリ協定の合意を反映せずに「温暖化対策計画」を閣議決定~実効ある排出削減計画への改定が不可欠~」を発表し、パリ協定がめざす「気温上昇1.5~2℃未満」と整合しない不十分な計画であることを指摘した。 <http://www.kikonet.org/info/press-release/2016-05-1…eikaku> ●電力需給見通し検証結果とりまとめ 総合資源エネルギー調査会基本政策分科会電力需給検証小委員会は4月28日、2015年度冬季の電力需給実績及び2016年度夏季の電力需給見通しの検証結果等を取りまとめた。 2015年度冬季の電力需給実績では、中国電力を除く全ての電力会社管内で最大需要が予測を下回り、予備率はほとんどが二桁を超えるまでとなった。検証の結果として、需要側の差の要因は全国的に冬季の気温が想定を上回ったことや想定を上回る節電がなされたことなどが挙げられている。また供給面での実績としては、地熱、太陽光、風力などが見通し量よりも大きく上回り、供給力を増加させる主要な要因とされている。 2016年度夏季の電力需給見通しでは、7月から9月までの三ヶ月で予備率8.4~10.3%と見込んでいる。原発が唯一稼働する九州電力では、予備率が7月18.5%、8月13.9%、9月12.2%と供給力が想定の需要をかなり上回る数字が示されている。 <http://www.meti.go.jp/press/2016/04/20160428010/201…0.html> ─────────────────────────────────── ■ 国際動向 ─────────────────────────────────── ●国連気候変動ボン会議が開幕。パリ協定の詳細ルールの検討へ 16日、ドイツのボンにて国連気候変動ボン会議(APA1/SB44)が開幕する。今会合はCOP21でパリ協定が採択されて以降、初めての国連会議となり、パリ協定の詳細ルールを決めて運用可能なものとするための交渉が行われる。議論のテーマは2020年以降の排出削減・適応等の国別貢献目標(NDC)、排出量や対策の報告に関する透明性、世界全体の温暖化防止の進捗チェック(グローバル・ストックテーキング)、実施・遵守などが予定されている。 また、パリ協定が発効するまでの対策も重要であるとして、2020年までの排出削減・適応策の強化、パリ協定の批准手続き、各国の国別貢献目標の各国政策への反映を進めることが呼びかけられている。 この会合は26日まで。 <http://unfccc.int/meetings/bonn_may_2016/meeting/94…13.php> ●G7環境相会合(富山)、コミュニケを発表して閉幕 16日に発表された環境相会合のコミュニケでは、COP21決定によって 2020年までに提出することが求められている排出削減の長期戦略について、G7諸国が早期に提出することを打ち出した。また、低炭素社会を実現するため、経済システムを変革し、融資、保険、機関投資家、多国間開発銀行など経済・金融システムのグリーン化を進めること、費用効果的に排出削減を進める政策手段としての炭素の価格付け(カーボン・プライシング)に言及した。一方でパリ協定の1.5°C目標と今世紀後半に排出を実質ゼロにする目標を引用しながらも、2050年までの排出削減数値目標は示されなかった。また、不十分であると評価されている 2020年までの排出削減目標や 2020年以降の国別目標案(INDC)について、自国が目標を引き上げる意思を示すこともなかった。 ●国連環境計画(UNEP)、「適応ギャップ報告書2016」を発表 10日、国連環境計画(UENP)は「適応ギャップ報告書2016」を発表した。「適応ギャップ報告書」は、温暖化の被害に対応する「適応」について、資金のギャップがどのくらいあるのかを暫定的に把握し、このギャップをどのように埋めるべきか、今後の作業枠組みを示している。この報告書では、途上国全体で必要となる適応資金は2030年までに年間1400~3000億ドル、2050年までには年間2800~5000億ドルに達する可能性があり、IPCC第5次評価報告書(年間700億ドルから1000億ドル)で示された推計を大きく上回ると指摘している。これに対し、2014年に「適応」のために投じられた公的資金は250億ドルと、緩やかに増えているものの、今後新規かつ追加的な資金が投じられない限り、2050年には資金について著しいギャップが生じるとしている。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇◆気候ネットワーク活動報告◆◇◆(2016.4.29-5.17) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・【意見書】西条発電所1号機リプレース計画 計画段階環境配慮書 に対する意見書を提出しました。(5/1) ・【プレスリリース】電力自由化:電気選びに迷う消費者に環境配慮の視点を訴え アニメで紹介「安い電気の裏に原発・石炭あり」を発表しました。(5/9) ・【プレスリリース】パリ協定の合意を反映せずに「温暖化対策計画」を閣議決定~実効ある排出削減計画への改定が不可欠~を発表しました。(5/13) ----------------------------------- ─────────────────────────────────── 【温暖化防止・環境教育分野】 気候ネットワーク インターン生を募集のご案内(京都事務所) 詳細<http://www.kikonet.org/support/individual/2016-04-1…ip2016> ─────────────────────────────────── ■イベント案内■ ─────────────────────────────────── <気候ネットワーク開催> 【兵庫】 ■特別公開セミナー 石炭火力による大気汚染・健康への影響と気候変動問題 日時:2016年5月18日(水)18:30-20:30 会場:神戸市勤労会館 多目的ホール(神戸市中央区) 参加費:無料 詳細・申し込み:<http://www.kikonet.org/event/2016-05-18> 【東京】 ■ G7直前 国際シンポジウム「気候変動とエネルギー:石炭火力の課題に迫る」 日時:2016年5月20日(金)9:30-17:30(開場:9:00) 場所:国連大学 ウ・タント国際会議場 (東京都渋谷区神宮前5-53-70) 参加費:無料 言語:日英同時通訳あり 詳細:<http://www.kikonet.org/event/2016-05-20> 【千葉】 ■石炭火力発電所建設について考える集い 日時:2016年5月22日(日)14:00-16:00 会場:袖ヶ浦市民会館 2F研修室 参加費:無料 主催:袖ケ浦市民が望む政策研究会 詳細:<http://www.kikonet.org/event/2016-05-22> 【東京】 ■気候変動シンポジウム「危険な気候の時代への対応(仮称)」 日時:2016年6月11日(土)13:30-17:00 会場:在日本韓国YMCAアジア青少年センター国際ホール(東京・神保町) 参加費:会員無料、一般500円 詳細:<http://www.kikonet.org/event/2016-6-11> <他団体主催> 【大阪】 ■G7伊勢志摩サミット特別企画 ~日本の気候変動対策の新時代を拓く~ 日時:2016年5月12日(木)18:30-21:00(開場18:00) 会場:ユーズツウ B+C室(大阪市北区梅田2-1-18富士ビル3階) 主催:Climate Action Network Japan (CAN-Japan) 詳細:<http://www.kikonet.org/event/2016-05-12> 【四日市】 ■市民の伊勢志摩サミット 日時:2016年5月23日(月)-24日(火) 会場:四日市市(じばさん三重、四日市市商工会議所、四日市市文化会館) 主催:2016年G7サミット市民社会プラットフォーム/東海市民サミットネットワーク 詳細:<http://goo.gl/PRiKKR> 【長野】 ■飯田自然エネルギー大学 日時:2016年5月 28日(土)-29日(日)/6月 25 日(土)-26 日(日)/7月 23 日(土)-24 日(日) 会場:飯田市旧測候所(長野県馬場町 3-411) 参加費:無料 主催:おひさま進歩エネルギー株式会社 詳細:<http://ohisama-energy.co.jp/2016/04/12/iidaenergyco…llege/> 【京都・東京】 ■国立環境研究所公開シンポジウム2016:守るべき未来と「環境」の今 ~地球・生物・循環・安全・社会の半歩先を語ろう~ 日時:京都/2016年6月17日 東京/2016年6月24日 会場:京都/ロームシアター京都 東京会場/メルパルクホール 参加費:無料 詳細・申し込み:<http://www.kikonet.org/event/2016-6-17> 【奈良】 ■第12回 近畿の環境団体情報交流会~キラリ!未来へつながる2日間~ 日時:2016年6月24日(金)12:30~6月25日(土)15:00 (1泊2日) 会場:生駒山麓公園ふれあいセンター 参加費:一般7,000円(宿泊・食費3食・税込)/発表しない団体(参加費)8,000円/エコネット近畿会員 5,000円、学生 4,000円 主催:特定非営利活動法人近畿環境市民活動相互支援センター・一般財団法人セブン-イレブン記念財団 詳細:<http://www.econetkinki.org/blog160201173258.html> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆気候ネットワークは、地球温暖化問題に取り組む環境NGOです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <私たちはめざします> ○人類の生存を脅かす気候変動を防ぎ、持続可能な地球社会を実現すること ・世界の温室効果ガスを大幅に減らす国際的なしくみをつくる ・日本での持続可能な低炭素社会・経済に向けたしくみをつくる ・化石燃料や原子力に依存しないエネルギーシステムに変える ・市民のネットワークと協働による低炭素地域づくりを進める ・情報公開と市民参加による気候政策決定プロセスをつくる 活動は皆様のご支援に支えられています。ご入会・ご寄付等のご支援をどうぞ よろしくお願いいたします。ご入会手続きは、ホームページからもできます。 <個人・団体 年会費:一口5,000円、学生会員:2,000円> URL<http://www.kikonet.org/shien/admission.html> 【毎日のクリックで、気候ネットワークを支援することができます】 気軽にできる社会貢献を提案するサイト「gooddo」 に設けられている 気候ネットワークのページにアクセスしていただき、【応援する】を クリックすることで、ポイントに応じた支援金が気候ネットワークに届きます。 毎日のちょっとした時間に、【応援する】をクリックして、ご支援下さい。 (クリックする方に支援金の負担が発生することはありません)URL<http://gooddo.jp/gd/group/kikonet/> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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