谷戸坂を登り、港の見える丘公園から新山下の崖の上を通って小港に至る絶景ロード。 途中、海側の展望が一気に開ける場所があり、崖っぷちに立つと、ほぼ180度見渡すことができる。地元の人に聞いたら、このあたりを見晴台と呼んでいるという。 そういえば、その丘の下を通り抜けているのが見晴トンネルだ。 見晴台をさらに進むとワシン坂が現れる。 ↑ワシン坂下 この坂名の由来については、いくつかの言い伝えがあって、これといった定説はない。 多くの資料、文献に出てくる説は以下のもの。 (1)日米ワシン条約にちなむ名称という説。 (2)坂の下に「湧き清水」があり、その「わきしみず」が訛って「わしん」になったという説。 (3)ワシンさんという外国人がよく散歩をしていたという説。 (4)開港後に来日した外国人を「ワシンさん」と俗称したという説。 どれもそれっぽいが、どうもね……。 私としては5番目の説として「鷲見坂」説を取り上げたい。 この坂、むかしから鷲見坂と呼ばれていたそうだ。高台から鷲が飛んでいるのを眺めることができたのだろう。 もしかしたら鷲ではなく鳶だったのかもしれないが… そう思って坂を歩いていたら、こんなものを発見した。 NTTの電話ケーブル用の電柱。そこにケーブルの名称が書かれているのだ。 鷲見坂支とあるのは鷲見坂支線の略である。この坂は昔から鷲見坂と呼ばれていたと考えてもよいだろう。 当然、谷戸坂側にもNTTのケーブルが来ている。こちらは谷戸坂支線というようだ。 この道の両サイドに坂の名前を使ったケーブル名が残っていることになる。 元町側の谷戸坂に「谷戸坂支」。 小港側のワシン坂に「鷲見坂支」。 「わしみざか」が転じて「わしんざか」となったと考えるのが、すっきりすると思うのだが、いかが。 目次へ →http://sns.yokohama150.jp/blog/blog.php?key=21629 メタ坊 |