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2010年05月22日(土) 
書名:南国太平記(上)
著者:直木三十五
発行所:講談社
発行年月日:1997/3/20
ページ:603頁
定価:1300 円+ 税

書名:南国太平記(下)
著者:直木三十五
発行所:講談社
発行年月日:1997/4/20
ページ:609頁
定価:1300 円+ 税

 直木三十五というと、文藝春秋の社長菊池寛が、直木賞を設置、毎年直木賞作家が出ている。直木三十五はの代表作、幕末の薩摩藩のお家騒動「お由羅騒動」を描いた『南国太平記』という作品。時代小説というとチャンバラ小説だったのを歴史時代小説という分野を作ったのも直木とか。原稿を1時間に5枚~10枚。最高は16枚ものすごいスピードで書いていたとか?夜中の12時から8時まで「夜型人間」ですね。

 幕末の薩摩藩10代藩主島津斉興の時代、島津斉彬、島津久光、斉興の妾(久光の母)お由羅、島津藩内の藩政に起こったお家騒動、藩内の上士、下士入り乱れてそれぞれの派に別れて斉彬を11代藩主に、お由羅派は久光を、と。その騒動に翻弄された仙波八郎太・小太郎親子と家族。維新の風雲児益満休之助の活躍を中心に話は展開する。これに加えて上士と下士の対立という階級的闘争は、薩摩藩の財政再建に活躍した留守居役調所笑左衛門が密貿易の責任をとって自決する。

 作品の中に武士の生き様だけでなく、経済的要因も盛り込んでいる。また江戸の町人なども随所に登場する。あとから考えると薩摩藩は斉彬という開明的な藩主が出てきたことと上士と下士の対立の中から大久保、西郷などが出てきた。(出てこられた)これが他の藩と違う。明治維新を進める次世代の人々が活躍する。

直木三十五の作品は初めてですが、なかなか面白いこれは良い本です。42才で亡くなったとのこと。生きていればもっと面白い作品が読めたかも知れない。阿部伊勢守、斉彬と同じように時代を一気にかけて一気に亡くなってしまった。そんな感じがした。

閲覧数1,890 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2010/05/22 22:07
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