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2012年10月30日(火) 
今年3月に死刑が確定した光市母子強姦殺害事件で
弁護団が再審請求を起こしました。
多くの批判を起こしたドラえもん説や
矛盾だらけの母胎回帰ストーリー、
加えて、
実父からのDVを理由に情状酌量を訴えてきた弁護団ですが、
今度は、元少年が愛する「亡き実母からの虐待」を追加、
精神的未発達で罪に問えない、としています。

「実母の虐待で精神的発達妨げられた」
弁護団、再審請求 新証拠提出へ(産経10/29)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121029/trl121…007-n1.htm

弁護団にとってのゴールとは「死刑回避」「勝訴」なのでしょう。
それは、弁護士としての有能さを示すベネフィットとなり得ても
クライエントである被告の元少年のベネフィットでしょうか?


「実母の虐待」とは弁護団の依頼で精神鑑定を行なった
野田正彰教授(関西学院大学)が
『週刊ポスト』2007年8/17・24日号の記事で
明らかにしていることのようです。

≪父親は、結婚直後から、母親に恒常的に暴力を振るっていたよ
うです。これは実家の母や妹が外傷を見ています。…(中略)…母
親は親族からも遠く離れ、近くに相談相手もおらず孤立した生活
を送っていた。その中で、長男のAとの結びつきを深めていった。
 母親はAに期待し、付っきりで勉強を見た。Aも、母親が自分
の面倒を見てくれることが本当にうれしかったと語っています。
 そしてAが小学校の高学年になると、2人の繋がりは親子の境
界をあいまいにする。母子相姦的な会話も交わされるようになり
ました。
 母親から「将来は(母とAとで)結婚して一緒に暮らそう。お
前に似た子供ができるといいね」と、言葉をかけられたことがあ
ったといいます。
「母の期待に応えられるかどうか、本当に似た子が生まれるのか
不安だった」と、Aは当時の心境を振り返っています。
 Aは私との面談で、母親のことをしばしば妻や恋人であるかの
ように、下の名前で呼んでいました。それほど母親への愛着は深
く、母親が父親の寝室に呼ばれて夜を過ごすと、「狂いそうにな
るほど辛かった」とも話しています。≫
http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/noda-masaaki.htm

実父の暴力を苦に、実母は自殺未遂をくり返した結果、
被告が12歳で首つり自殺を遂げました。
その変わり果てた姿を被告は目撃することになります。

あるいは、弁護団の主張する「実母の虐待」とは
このことかもしれません。

こうまで情状酌量の材料をコレクションするのだから
きっと死刑回避は、
弁護団の考える被告のベネフィットなのでしょう。
しかし、カウンセリング的に
クライエントのベネフィットとゴールを考えたら
被告が今まで果たせなかった
精神的な成長のチャンスを奪っているようにしか
どうしてもわたしの目には映らないのです。

2008年4月、調査のために被告との面会を行なった
長谷川博一教授(東海学院大学)は、
弁護団から「弁護団からの依頼としての鑑定」を持ちかけられ
中立の立場を維持することを表明すると、
明かな面会妨害を受けたことを
自身のHPで述懐しています。
http://www.tokaigakuin-u.ac.jp/hasegawa_hp/hikari.html

今年の上告棄却(事実上の死刑判決)に
「死刑判断を回避するに足りる特に酌量すべき事情が存在」は
たしかにあると認めるべきと
反対意見を述べた宮川裁判官も(判決自体は支持)
死刑を回避するのではなく、
被告に対し(社会での厚生でなく)
罪に向き合うために人間としての成長を訴えています。

≪被告人は,適切な処遇を得れば,時間を必要とするが,自己を
変革し犯した罪と正しく向き合うよう成長する可能性がある…
(中略)…精神的なサポートを受け,ある程度安定した状態にな
いと困難であるため,定期的なカウンセリングが望まれるとして
いる。…(中略)…平成16年2月,自ら進んで教誨師による教誨
を受け始める等,年月を経て,現在は,次第に事実と向き合い,
贖罪の気持ちを高めつつあることをうかがうことができる。≫
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiKbn=0…eiid=82012

ゴールが、たとえ死であろうとも
そこへ向けて、人間は成長していきます。
人として、罪を受け入れ、償うこと、
その成長のサポートこそ、
クライエントのベネフィットにつながる、
と、カウンセリングでは考えます。

彼が鬼畜であった過去を変えることはできませんが、
人として未来を迎えることは、まだ、できます。

介護も同様のことがいえます。

介護は育児と違い、未来がない、希望がない、死に向かう、
というネガティブなイメージを持たれます。

しかし高齢であろうと、死がわたしたちよりちょっと近かろうと
それでも、人は成長します。
その現実は、実にたくましく、いつも勇気づけられます。

「それでも人は成長していく」
それこそが、希望であり、喜び。
そこに、勝ち負けはありません。

閲覧数3,821 カテゴリニュース コメント2 投稿日時2012/10/30 11:57
公開範囲外部公開
コメント(2)
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  • 2012/11/11 19:57
    mayukoさん
    突然すいません。

    >2008年4月、調査のために被告との面会を行なった
    長谷川博一教授(東海大学)

    長谷川博一先生は、東海大学ではなくて東海学院大学の教授です。

    ・・・失礼しました。
    次項有
  • 2012/11/12 12:38
    お教えいただき、ありがとうございました。
    訂正させていただきます。
    関係者のみなさま、失礼いたしました。
    次項有
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