あけましておめでとうございます。 休暇中に福島で、お坊さんの説法をうかがう機会がありました。 除夜の鐘が108回なのは 四苦八苦(4×9+8×9=108)を取り払う というのです。 その四苦八苦は、人が生きる以上、誰でも逃げられないものと言われます。 最初の4つが 「生老病死(しょうろうびょうし)」 わたしたちは生まれ、老いて、病み、死ぬ苦しみを味わいます。 八苦は、この4つにもう4つの苦しみを加えた8つ。 (ラッキーなことに4+8で12の苦しみにはなりません) これらは人間が味わう精神的な苦しみのことで、 次のようなものがあります。 ・愛別離苦(あいべつりく)…愛する人ともいずれ別れる苦しみ ・怨憎会苦(おんぞうえく)…嫌いな人とも会わなければならない苦しみ ・求不得苦(ぐふとくく)……求めても得られない苦しみ ・五蘊盛苦(ごうんじょうく)…生理・精神の欲求が自由にならない苦しみ ちなみに五蘊(ごうん)は ・色(肉体) ・受(感覚) ・想(想像・表現) ・行(意思・行動) ・識(認知)です。 苦しみとはどれもこれも、 思いどおりにはならないようです。 思いどおりにならないのですから しかたありません。あきらめましょう。 ただ、今年のあきらめは 「諦め」て断念するのでなく 「明らめ」て安心する ことにしました。 生きている限り、苦しみはそこにあるのです。 道端ころがる石ころのようにも、 毎日のぼる太陽のようにも。 そこにあることを見ないふりをせず 「あ、あるなー」とちゃんと認識して、みる。 すると、「ふ~、このくらいで助かりそうだ」とかわかって安心したりします。 「うへ~、思ったよりたいへんそうだ」とわかったら 助けを求めたらいいですよね。 たいへんアバウトですけど、 そんなふうに感じた、ありがたい法話でした。 そんなわけで今年もよろしくおねがいします。 |