愛媛大学の坂本先生からお誘いを頂きはじまった、西予開成塾での講義も今年で3年目。 昨年までは歴史都市「卯之町」で宿泊したいたところ、推薦があったので今回は少しだけ足を伸ばして「宇和島」でお泊まりすることにしました。 この宇和島の名物が「鯛めし」。鯛めしといえば、鯛を出汁や調味料、お米とともに炊き込んだものを想像しますが、宇和島の鯛めしは一風変わっています。 新鮮な鯛を三枚におろして薄く切り、醤油、みりん、生卵、ごま、出汁にからめ、タレごと熱いご飯にかけていただくというもの。生の鯛を使った、全国的にも珍しい食べ方です。 「宇和島鯛めし」は、日振島(ひぶりじま)を根拠地にしていた水軍が考えたといわれる、いわゆる漁師めし。 舟の上で刺身と茶碗酒で酒盛りをした後、その酒の残った茶碗にご飯をよそい、醤油を含ませた刺身をのせ、混ぜ合わせて食べたのが始まりとされています。 宇和島市内のお食事処でしたら、ほとんどどこでも提供しているくらいポピュラーな定番ですが、「特に美味しい!」と地元の友人が推奨してくれた「ほづみ亭」にいってみました。 辰野川にかかる穂積橋を渡ってお店へ。夜はガス灯が灯って、昼とはまた違った風情のある雰囲気になるそうです。 予約のお客さん用の入り口があり、奥は大小の和室がある料理屋さんそのもの。 予約のない人は、入り口を入ると板さんが何人もお仕事に励むカウンターがあります。緑色の暖簾をくぐると、「いらっしゃいませ!」と威勢の良い声に迎えられました。 入店したのはちょうどお昼どきで、ほどほど空腹ないい感じ。お昼のメニューは定食や丼物、お刺身などもありますが、迷うことなく「鯛めし」。 味噌汁、お漬け物、付きだしとセットになって、お昼のメニューでは980円。クオリティからみると、とてもリーズナブルなランチでした。 ほづみ亭で使用しているのは、宇和海の養殖鯛。 「“養殖”と聞くと“天然”より味が落ちると思われますが、プランクトンなどの栄養豊富な魚が良く育つエリアで養殖されているので、宇和海の養殖鯛は別格。 トレーサビリティが明らかで天然ものより養殖の方が美味しいという外国人も多いそうです。もちもちとした食感で旨みが濃いのが特徴でした。 薄めに切った鯛の刺身とワカメを椀に盛り、かつお節と昆布ダシ、酒、みりん、醤油でつくったタレをかけて、黄身の濃厚な赤卵を割り入れたら完成。 この具材をかけるご飯にもこだわりがあって、古くから良い米がとれる地として知られている宇和島市三間(みま)地区で育てられた「三間米」を試用しています。 もちもちとした食感で、噛めば噛むほど甘みが広がり、鯛めしとの相性が抜群なんです。 それではいただきます!! 碗の中身を箸でさっとかき回し、ほかほかのご飯にのせて...プリプリの鯛の身にほど良く卵とタレがからみ、素晴らしいハーモニーを奏でます。 ご飯の上でほんのりと熱が入った鯛の美味しいこと! ワカメのとろりとした食感がまたいい仕事してはります。 タレにも鯛の旨みが溶け込んでいて、ご飯が何杯でもいけます..というか、あっと言う間にお茶碗3杯で、おひつは空になりました♪(笑) 海辺の町が生んだ贅沢な漁師めし「宇和島鯛めし」、ぜひまた頂きたいです。 レシピを調べて、我が家でも挑戦してみようかな♪♪♪ |