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2017年12月25日(月) 
書名:天の光
著者:葉室 麟
発行所:徳間書店
発行年月日:2014/6/30
ページ:259頁
定価:1500 円+税

この本は2回目です。
仏師は彫るために用意した木材に仏性(ぶっしょう)を見出す、といわれているが、木材の中から仏が現れる。本当だろうか?彫る対象の人物(僧侶、恩師、思い人)にある仏性を映し出してくるのか?それとも自分の中にある仏性を見つけ出すのか?いろいろと考えさせられる博多の仏師柊清三郎の物語です。益々判らなくなってきた。これも九州が主な舞台です。

前回の感想他
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仏師を主人公にした作品です。柊清三郎は福岡藩の普請方52石柊尚五郎の三男。三男では一生部屋住みの身。武士に見切りをつけて17歳で仏師の高坂浄雲に入門して23歳から物語が始まる。師匠高坂浄雲は清三郎を見込んで娘おゆきの婿に望まれた。結婚して1年程して清三郎は仏師として迷い始める。どうしても京都に出て仏師の道を究めたいと師匠の許しも得ずに京にでる。
三年後福岡に戻ったときに、事態は一変、師匠の家は盗賊に入られ、師匠は殺され、妻おゆきは辱めを受け、師匠の葬式を済ました後、どこか行方不明に。
清十郎は仏師の仕事の傍らおゆきを探す。おゆきが博多の豪商・伊藤小左衛門の世話になっていることが判ったのはしばらく立ってからのこと。時は江戸末期豪商・伊藤小左衛門は福岡藩の依頼を受け抜け荷で大きく貢献していたが、長崎奉行所に知られるところとなり、伊藤小左衛門の関係者一族郎党とらわれてしまう。おゆきもとらわれの身に。伊藤小左衛門は磔、おゆきは姫島に流罪、清三郎はおゆきのために姫島に渡ったが。
柊清三郎がいろいろな苦難に遭いながら仏師としての感性を磨き、技を上達させていく過程とこころの動きを作者の迫力ある筆力は見事です。なかなか面白い作品。

「天は耐えられぬほどの苦しみはひとに与えないものだ」

天の光 葉室麟著 真の仏性とは 仏師の葛藤
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO73287990V20C14A6NNK001/

閲覧数950 カテゴリ本に出会う 投稿日時2017/12/25 20:49
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