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2021年03月12日(金) 
平賀源内捕物帳 - つみかさね
https://3yokohama.hatenablog.jp/entry/2021/03/12/190452
平賀源内捕物帳
http://princeyokoham.sakura.ne.jp/smf/index.php?top…ic=40431.0

書名:平賀源内捕物帳
著者:久生 十蘭(ひさお じゅうらん)
発行所:Kindle版春陽堂
頁数:258頁
発売日:
定価:99円

江戸時代の有名な平賀源内を探偵役に見立てた捕物帳、「萩寺の女」「牡丹亭」「稲妻草紙」「象の腹」「長崎物語」「風見鶏」「三人姉妹」「預り姫」全8編を収録している。頁数でも判るとおり8編で258頁で、30頁程度の短編で構成されています。(『講談倶楽部』1940年1-8月号に発表)

久生十蘭という作家は全く知らない人でした。何気なくKindle版を眺めていて出会った本です。何気ない短編ですが、最近の推理小説と違って事件も犯人も犯行も単純、明快な物語、読んでいてすっきりします。今はこりに凝って複雑にするのが流行っているが、それにはない清々しさがある。なんだかんだと理由を付けても犯罪に理屈はいらない。
明治生まれの著者文章はしっかりとしているし話もうまい。語彙も豊富です。今よりずっと言い教育を受けていたのかも知れない。今の世代には勝てないものがある。

この時代の人は「駄目なモノは駄目」「やっていけないことはやらない」例え法律的に大丈夫でもそんな矜持を持っていた。したがって犯罪者でも役人から逃げ回って、自己弁護をしない。いさぎの良さがあります。

法治国家になったら、法律の裏をかくモノばかり、法の抜け穴ばかりを探す「賢い」人はいるが、法の前に人間として、大人として、立派な人は見受けられなくなってしまった。「末は博士か大臣か?」今は誰も立派な尊敬できる人と思わなくなってしまった。当事者が悪いのか世の中が悪いのか?

これは啓蒙書でもないし、単純な娯楽書です。でも一言、一言に時代を背負った重みがありますね。Kindle版は読んだ後に、読み上げもできるので、聞き直して読んだとき気がつかないかところを再確認することが出来ます。詠み上げはパソコンでしか出来ない。

著者について
久生 十蘭(ひさお じゅうらん、1902年4月6日 - 1957年10月6日)は日本の小説家、演出家。北海道函館市出身、本名阿部正雄。推理もの、ユーモアもの、歴史もの、現代もの、 時代小説、ノンフィクションノベルなど多彩な作品を手掛け、博識と技巧で「多面体作家」「小説の魔術師」と呼ばれた。

閲覧数496 カテゴリ本に出会う 投稿日時2021/03/12 19:13
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