20日の瓦礫受け入れに関する黒岩知事との「対話の広場」、会場からの感情的な野次が目立ちました。私は生理的に「汚い言葉」が嫌いですし、アノ場では全く効果がないのに、と思いました。 でも、やりとりの流れをみれば、知事が情緒的な発言しかしなかったから、それに対して感情的な怒声が出たことがわかります。 知事がもっと理性的な説明をしたなら、参加者も冷静になり「対話」になったのになぁと。「説得の広場」じゃないんですから。 まず感情に流されるのはやめましょう。昔「前線で戦っている兵士さんのことを思えば、その戦争に疑問を持つ者は非国民」とされた歴史を繰り返してはなりません。「本当にそうなの?」という疑問を持ちましょう。瓦礫の拡散処理は本当に安全なのでしょうか?本当に被災地支援になるのでしょうか? 「汚染されていない瓦礫」「検査された数字」「健康に影響無い」という言葉を信じられるのでしょうか?知事は「国が決めたことだから法治国家なら信じなければ」と言います。もしもの責任は国と東電にあると言います。独自に調べ、自分で責任をとる気は全くないそうです。しかし安全だと判断した自分を信じろと言います。 知事は「データを調べ、現地を視て」きて安全だと判断した自分を信じろと言います。 でも肝心な数字やその影響自体が信じられないのです。これまで「絶対安全」と政・財・学界あげて進めてきた原発が、あんなことになってしまったではありませんか。「想定外」じゃない。危険を指摘してきた人たちもいっぱい居たのです。 同席した前川和彦・東大名誉教授は原発推進を公言するいわゆる「御用学者」です。原発推進の立場から数値を分析・判断しています。このような学者を使って政府、マスコミは「この数値なら安全・安心」を謳ってきました。疑問を持つ人を「放射能アレルギー」だ「地域エゴ」だと攻撃してきました。 一方、瓦礫の拡散を危険とする学者や専門家もいっぱい居ます。でも政府や多くのマスコミはその意見を取り上げることはありません。本当に黒岩知事が住民を説得したいなら、「安全」という専門家と「危険」という専門家の公開討論会を開けばいい。どちらの考えに同意するのか、その判断は知事ではない、住民がすることなのです。 瓦礫の拡散処理が本当に被災地のためになるのでしょうか。被災地は深刻な失業状態にあると聞きます。被災地の関係者や市長からは、雇用対策のためにも現地にプラントを作って現地で瓦礫処理をできるようにして欲しいという声もあります。 しかし政府は広域処理を推進しようとしています。なぜでしょう?利権が絡んでいませんか?実際、始まった広域瓦礫処理では大手ゼネコンが落札し、地元企業はその下請けに甘んじています。確かに広域処理では全国規模の大手ゼネコンしか対応できません。 それが本当に被災地の地元復興にベストな選択なのでしょうか? 311以降、マスコミの政府や東電の発表をそのまま流す姿勢が問題になっています。独自の検証が行われていないのです。私は小さな非営利の「インターネット市民放送局」をやっています。小さくても「報道」の立場から、行政などの大きな声の「広報」にはなりたくないと思っています。マスコミが「大きな声」しかとりあげないなら、逆の見解の「小さな声」を取り上げるのが、非営利の小さな市民メディアの存在価値ではないかと思います。 いえ、本来「報道」って、そういうもののはずだったのですが・・・ 1月20日の中継録画は↓。全てをみるとなぜ怒号が飛んだかがわかります。 ■IWJ http://www.ustream.tv/recorded/19904530 ■藤野横須賀市議ブログ http://www.hide-fujino.com/diary.htm ちなみにうちも県に取材申請したのですが、拒否されました。強行する元気が無かった。 |