数年前まで、著作権保護団体からボロクソに言われていた、ファイル交換ソフトNapsterですが、今ではすっかり様変わりしています。 専用のソフトをダウンロードすれば、日本では月額1,280円で約450万曲が聞き放題です。米国発のサービスだけあって、洋楽のラインアップは非常に満足度の高いものです。国内向けのサービスは邦楽もかなり充実しています。 http://www.napster.jp/ 遅ればせながら、トライしてみました。 iTunesとの大きな違いは、以下のようなところ。 ・提供形態がDRM(著作権保護機能)付のWMAファイル。サーバーからストリーミング(128kbps)で聞くこともできるし、お気に入りの曲をダウンロード(192kbps)して聞くこともできる。いずれも、聞き放題、ダウンロードし放題。後者はNapsterを解約した時点で、それらのファイルは再生が不可能になる。つまり、定期的にネット越しのアクティベーションが動いている。(iTuneミュージックストアはAACファイル。DRMは有り、無しの両方あり。ただし、試聴は数十秒のみ。) ・iPodにはダウンロードできない。変わりに、月額が少し高くなる(1,980円)が、DRM対応のポータブルプレイヤーや、最近のDocomoの携帯に転送できるようにするサービスがある。(Napster To Go)。 ・楽曲を1曲単位、あるいはアルバム単位で購入できるのはiTuneミュージックストアと同じ。購入した楽曲は、無期限で再生できるようになる。DRM無しの楽曲ならmp3やAACなど、他のフォーマットに変換も可能。つまりは、iTunesにも移行でき、iPodでも使えるようになる。 ・手持ちのCDからリッピングしてライブラリに追加できるのは、iTunesとまったく同じ。 結果として、僕的にはかなり高評価です。iTunesミュージックストアは、確かに月額固定費用はかかりませんが、視聴が数十秒しかできないので、ある程度購入する可能性が高い場合にしか、アクセスしません。 対して、Napsterはネット越しに、いつでも聞き放題、ダウンロードし放題なので、「ジャケ買い」ならぬ「ジャケ聞き」ができます。仕事中のBGMにはこれで充分。気に入ったCDを購入する可能性もかなり高くなるのではないかと思います。 これだけ、好きな曲が聞き放題で、月額1,280円というのは、かなり安いと思います。僕は自宅での仕事が多いので、Basicで充分ですが、ポータブルプレーヤーをメインで使う人(ただしiPod以外)は、Napster To Goもいいんじゃないでしょうかね。Docomoユーザーなら、プレーヤも買わなくていいし。 課題は、Mac対応ですが、米国のNapsterではブラウザベースのサービスが立ち上がっているようです。こちらは、いずれ国内サービスでも対応されるでしょう。ただし、ポータブルプレイヤー対応はWinのみのようです。 Napsterは当初、相当な異端児だったと思うのですが、いろいろ訴訟などを抱えながらも、最終的にこういう有益なサービスに結び付けていくところは、米国流のやり方の良いところだと思います。日本では、Winnyの作者が潰されて終わりだもんなぁ。 今の法律がどうであるかという事も重要ですが、どう進めていくと、社会にとって有益か。そういう確固としたグランドデザインが欲しいと思いました。それと、民事で解決されるべき問題に、刑事が介入してはいけません。これ、ホントに、いろんなとこでそう思います。 |