ロケット開発の研究者だった佃航平が、打ち上げ失敗の責任を取り研究者の道をあきらめ、父の跡を継いで中小企業、佃製作所の経営を始めます。研究開発により会社の規模を大きくしていたのですが、ある日突然、特許侵害としてライバル会社の大企業から訴状が届きます。ちょうど、取引先から発注を断られ、資金繰りが厳しい時期と重なり、窮地を迎えたところでメインバンクからも融資を断られ、・・・。 そんな窮地に対する対策を佃製作所がしたこともあり、日本を代表する帝国重工という大企業が開発してきたロケットの心臓部が、佃製作所の持つ特許技術によって行き詰まります。そこで交渉にやってきた帝国重工を相手に、佃は・・・。 夢をあきらめずに、妥協せず、決断した佃。そして、そのことでバラバラになりそうになった社員も団結することになり、読んでいてとてもワクワクする作品でした。 最近のアップルとサムスンの訴訟など、知財に関する対策が身を守るということが、研究開発に力を入れる中小企業にも関わってくることが興味深かったです。 『下町ロケット』(Amazon) http://www.amazon.co.jp/gp/product/4093862923/ref=a…4093862923 ★★★★★ |