伊坂幸太郎の書いたものはおもしろくて好きですが、 これもちょっと変わった設定で、なかなかに楽しめました。 主人公は死神。相手によって自信の年齢や姿が変わります。 睡眠も必要なく、食事をする必要もありません。 そして、指令によりターゲットとなる相手、すなわち人間の死を可とするか否かを判定します。このための調査を7日間、死神が行うのです。 人間ではないため、人間を観察する視点もユニークです。 「死神の精度」…死神登場編。『ミュージック』を愛する死神と、クレーム処理にうんざりする女性の話。 「死神と藤田」…任侠なやくざと死神の話。 「吹雪に死神」…吹雪の洋館で連続殺人が起こる話。推理小説風な死神の話。 「恋愛で死神」…片想いの青年とストーカーに怯える女性、そして死神の話。 「旅路を死神」…殺人犯と旅する死神の話。 「死神対老女」…自分を死神と感づく老女と死神の話。総集編? 以上、6話の短編でひとつの物語が構成されています。 ★★★★☆ |