読んだ後に知ったのですが、映画化されたようですね。 私は、奥田英朗の小説が大好きで、特に『空中ブランコ』、『インザプール』、『町長選挙』などの精神科医伊良部一郎シリーズがとても気に入っています。 そして、この『サウスバウンド』。 両親の謎に思いがけず迫る少年二郎の胸中もなかなかおもしろく描写されているが、国家にはとことん刃向かう父親の信条には、私の職業柄受け入れたくないと思いつつもなんとなく、それもありかなと思わせるものがあります。 そして、書籍の帯にあるフレーズ「母も、元過激派だ。」 謎に満ちた母親の過去に、触れたくないながらも気になる少年。 サスペンスとコメディが同居する楽しいものがたりに、読み応えを感じました。 ★★★★☆ |