ネットで熱を帯びている乙武さんの、飲食店の入店拒否とその店名の公開について、私なりに。 障害福祉にかかる立場としては、今回の動きは正直、困惑です。 バリアフリーが叫ばれる昨今ですが。 私は障害があってもなくても、垣根を取り払うためにはどうしたらよいのか、と考えます。 千葉県にある障害者条例は、私も制定前より素案策定に少しかんだものとしては、ありがたい条例です。しかし、これだけでバリアや偏見が解消ができるというものではありません。 今回の乙武さんのことで、懸念として、 障害者だからという特権意識という勘違いをされてしまう のが、一番困ることです。 私は前もって、行き先において、車いすや介助のことで必要な伝達は必要だし、また、それに対して受け手側も準備はするだろうし、まわりのお客さんにも、配慮をお願いすることも必要です。 正直、乙武さんは感情が先行したように見受けます。 この国おいては、確かにバリアフリーや介助犬をはじめとする補助犬に対する理解と、受け入れがしっかりしているとは、大変言い難い。でも、だからといって、あからさまにあれこれ物事をいうのはどうだろうか。 今回のことで、私は困惑と書きましたが、むしろ、垣根やバリアができてしまった感じがしてなりません。 バリアフリーはハードを整備するだけでは意味がありません。 どうしたら、使い勝手がよいのか。どう、出先とうまく交流ができるのか。 私は障害福祉に関わる立場と、そうでない方とのバリアと垣根、距離感つまり信頼関係をどうしたらよいのかを、あらためて、考え直す機会だと思います。 |