中年のサラリーマンが主人公の短編集です。 さすが、奥田英朗! かゆいところに手が届くというか、痛いところを突かれたというか、 40代男性の悲哀を見事に表現しています。 お勧めです! それぞれのあらすじ: 「マドンナ」 営業三課の課長荻野のところに定期人事異動で入社4年目の総合職で、気立てもよく、仕事のできる倉田知美がやってきた。荻野は、気に入った女の子に恋心を抱いてしまう。そして、・・・。 「ダンス」 芳雄は、大手食品会社に勤める部長に逆らえない営業の課長。 高2の息子が突然、大学へは行かず、ダンサーになると言い出した。 職場では、同じ部にいる同期入社の課長がマイペースで、決して部長に合わせようとしない。 そして芳雄は部長との間に入って、・・・。 「総務は女房」 大手家電メーカーに勤める博史は、入社以来営業職一筋のエリート。 局長候補の前に、ワンクッション置く慣わしで総務部第4課の課長に。 ところがここで不正を発見。どうしても許せない博史。そして、・・・。 「ボス」 大手総合商社に勤める課長茂徳の新しい上司として外資系銀行に勤めていた同じ年の女性がやってきた。欧米風を身につけた彼女は、課内のルールを着々と変更していく。 茂徳は反発しようとするが、・・・。 「パティオ」 土地開発事業団に勤める信久は、閑散とした商業スペースにあるパティオで読書をする老人が気になっていた。そのパティオでのイベントを企画させられ、・・・。 ★★★★★ |