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2009年09月17日(木) 
メディフェスの分科会
20日13時から、<徹底討論「貧困の報道」と「報道の貧困」>のテーマで開きます。

以下のパネリストで

▽パネリスト
 岩淵弘樹さん(映像作家・フリーター、「遭難フリーター」制作)
 今井精一さん(機関紙協会・「日刊雑草」1万号の立役者)
 神内美香子さん(CS放送=教育・科学映像番組制作者)
▽コーディネーター
 美浦克教さん(通信社社会部記者、元新聞労連委員長、
          ブログ「ニュースワーカー2」主宰)

岩淵さんの感覚、学ぶところが多いので
メール転載の了解を得たので、読んでいただければと思います。

> 今回参加させていただきます岩淵弘樹と申します。
>
> 簡単な自己紹介です。
> 1983年生まれ。26歳。東北芸術工科大学映像コース卒業。卒業
> 後、内定をもらっていた地元仙台の出版社に就職する予定でし
> たが、1単位足らずに留年してしまい、内定取り消しとなり、
> フリーター生活が始まりました。
> 2006年3月より、実家仙台から東京で暮らしたいと思い、しか
> し貯金もないため、住み込みで働ける職場をコンビニに置いて
> あった就職情報誌から探していたところ、派遣会社日研総業を
> 見つけ、埼玉のキヤノンの工場で派遣生活開始。
> 同時に自身の生活を家庭用のハンディカムで撮影し、2007年3
> 月まで勤めました。2ヶ月で編集をし、同年の山形国際ドキュ
> メンタリー映画祭NEW DOCS JAPAN部門にて上映。その縁で2008
> 年香港国際映画祭、ドイツ・ニッポンコネクション、ロンドン
> ・レインダンス映画祭で上映。
> 2009年2月に当時の日記を書籍化した「遭難フリーター」を太
> 田出版より発売。4月、渋谷ユーロスペースを皮切りに全国上
> 映が開始。
> 現在は無職で、たまに文芸誌にエッセイを書くなどしながら生
> 活しております。
>
>> ●「貧困」「報道」「メディア」などをキーワードとして「当
> 日はこんなことを話したい」という点を、事前にお知らせくだ
> さい。
>
> 私はジャーナリストを志望したことはなく、あくまで映像を通
> して表現活動をしたいと考えておりました。大学では映画を志
> しておりましたが、友達も少なく、個人で制作出来るものとし
> て、セルフドキュメンタリーという手法で作品を作っていまし
> た。「遭難フリーター」も、自分の身の回りをテーマに扱えれ
> ばということから始まりました。
>
> 当時、キヤノンの派遣社員であった私は、テレビで同じように
> 貧しい生活をしている若者の番組(NHK「ネットカフェ難民」
> やNTV「ネットカフェ難民」)を度々見るようになり、モザイ
> クで顔を隠した彼らと遜色ない生活をしている自分は、ただ悲
> 惨なだけじゃない生きている人間の表情を伝えられればと思っ
> ておりました。
>
> 映画の反応は賛否が別れ、「もっと社会に怒るべきだ」とか、
> 「(年配の方から)若い時は自分もこうだった」とか、様々な
> 感想をいただきました。そのどれもが、観客の方々の経験や立
> 場から個別に発せられたものであり、メディアが伝えている「
> 貧困」の報道とはちょっと色の違う反応があったのではと思っ
> ております。
>
> それと、映画の公開後にフジテレビの報道番組で取材ディレク
> ターとして派遣切りにあったホームレスを多くインタビューし
> て回りました。文面で伝えるのが難しいのですが、テレビカメ
> ラ→私のカメラ→被写体、と二段構造で撮影は行われ、私はテ
> レビの側にも多くの薄給のADがいることから、カメラを逆転出
> 来ればと考え、実際に制作スタッフにもカメラを向けましたが
> 、やはり番組としては伝え難いということで、ボツになりまし
> た。その企画自体も2ヶ月ほど取材は続きましたがお蔵入りに
> なりました。
>
> テレビで伝えようとすることは、事前に構成を準備し、街頭イ
> ンタビューで必要な声をハンティングするような形で行われ、
> 最初から結論を導き出すような作りとなっていることに私は不
> 満を持ちました。結論が見えない状況を記録していくことがド
> キュメンタリーの面白さであり、スリリングな面でもあると思
> いますが、限られた予算であるとか、スポンサーとの兼ね合い
> であるとか、多くの不合理を突き抜ける力がジャーナリズムに
> 必要なことなのかなと思います。
>
> とはいえ、私は今もジャーナリストを志向しているわけでもな
> く、身の回りから伝えられることは何だろうと模索しておりま
> す。映像に関して言えば、充分家庭用の機材で映画は作れます
> 。ですから、これから多くの方に自分にしか語れない映画をど
> んどん作っていってもらえたらいいなと思っております。
>
> 長くなりましたが、当日色々な話になれば面白いなと思います
> 。美浦さんの仰る通り、少しでもヒントを考えられる場になれ
> ばいいなと望んでおります。
>
> よろしくお願い致します。
>
> 岩淵弘樹

閲覧数3,331 カテゴリ日記 コメント6 投稿日時2009/09/17 03:15
公開範囲外部公開
コメント(6)
時系列表示返信表示日付順
  • 2009/09/17 07:31
    ↓ここ、いいですねぇ。

    > テレビで伝えようとすることは、事前に構成を準備し、街頭イ
    > ンタビューで必要な声をハンティングするような形で行われ、
    > 最初から結論を導き出すような作りとなっていることに私は不
    > 満を持ちました。結論が見えない状況を記録していくことがド
    > キュメンタリーの面白さであり、スリリングな面でもあると思
    > います

    >映像に関して言えば、充分家庭用の機材で映画は作れます
    > 。ですから、これから多くの方に自分にしか語れない映画をど
    > んどん作っていってもらえたらいいなと思っております。
    次項有
  • 2009/09/17 08:47
    二段構造で撮影は面白い試みですが、TVでは没になったとのこと。

    メディアと内容は関係があり、マスメディアに撮影者の視点を持たせる内容の取材はできないのですね
    マスメディアは多数の人の共感を得られるように
    製作者が個性を抑えているから、報道が貧困するのだと思います。

    それはマスメディアの本質であり、マスメディアに報道の貧困を改善しろとは要求できない、マスメディア故の本質ですね


    > 文面で伝えるのが難しいのですが、テレビカメ
    > ラ→私のカメラ→被写体、と二段構造で撮影は行われ
    次項有
  • 2009/09/17 09:14
    鉛筆スーさん
    > 橋本@CITVさん
    逆に、こういう時代だからこそ、
    プロフェッショナルの仕事も重要になると思います。
    多分、
    そんな視点から神内美香子さんが問題提起してくれるのではと思っています。
    次項有
  • 2009/09/17 09:19
    鉛筆スーさん
    > Geneさん
    「それはマスメディアの本質であり、マスメディアに報道の貧困を改善しろとは要求できない、マスメディア故の本質ですね」

    という点ですが、「本質」ではなく、「現状」だと思います。
    これから大きくマスメディアも変わるんだろうと思っています。
    敵視するのではなく、本来のマスメディアのあり方を追及していく視点が大切だと思っています。
    次項有
  • 2009/09/17 09:48
     どういうわけだか、
     「ヒンコ~~ン♪」って鳴る、
     裕福な我が豪邸の玄関チャイム

     ・・じゃなくって、

     「いまだにテレビの現場じゃこんな貧困なことを・・」な、
     もう既にご存知かも知れないですけど、一昨日の記事|▼▼|ノ゛
     ↓↓
    ★頭の中で勝手に「ストーリー」を作っちゃって、
     漫画家の唐沢なをき氏から取材拒否された某公共放送。
     ↓↓
     http://getnews.jp/archives/29018

    ★困ったちゃんな取材をした某公共放送が
     漫画家の唐沢なをき氏に謝罪したという昨日のミクシィの記事。
     ↓↓
     http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=963122&media_id=85

     最近、
     新聞ラテ欄の某公共放送の番組紹介欄に、
     やたらとウケを狙った煽り文体が踊り出してるって思っていたら、
     現場がこんなことになっていたとは 〇| ̄|_・・トホホ

     今回の騒動、
     どこまでが真実なのか当事者じゃないのでわからないけど、
     「さもありなん」って、納得してしまうのがちょと悲しい。
     他の全ての姿勢まで疑われちゃってもしようがない。
     
     真実を伝えるって顔をしてる分、
     薬物事件を起こしたタレントの旦那が保釈されたからって、
     ヘリコプター飛ばして取材してるどこかのトホホなメディアより
     タチが悪い。
     こんなお仕事続けてちゃ、何も得られないし何も伝わらないことに
     ホントに早く気付いて欲しい

     ・・明日のエコでは間に合わない。

    次項有
  • 2009/09/17 11:11
    鉛筆スーさん
    > ペリー・テイトくんさん

    この話、すごい、おもしろい、と言ったら、まずいかな。

    やっぱり、妙に納得できるのって。

    そうですよね
    本当に
    ・・明日のエコでは間に合わない。


    次項有
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