政治・社会とも不安定な状況下でも季節は何ら変わることなく、4月になれば春を迎えさくらが咲き、TVを始めさくら便りで盛り上がり人々を「お花見三昧」に酔わせてくれる。 横浜にもお花見の名所は数々あり、また、知る人ぞ知る隠れた名所も随所にある。 旭区卸売センターから緑区十日市場へとつながる環状4号線にそれは素晴らしい桜並木がある。 その日私は「ついで」の道すがらゆっくりと2往復もしてしまった。 これから桜吹雪が舞いだすと、花弁(はなびら)のシャワーを浴びまた風情もひとしお。 知らない方に是非紹介したい場所の一つです。(地図参照/黄色=環状4号線) ところで・・・ 開花した桜は豪華・絢爛たる春景色だが、春まだあさい早春、雑木林の枯れ枝群が春に先駆け薄く色づいてくるのをみんなは気付いているのかしら? 長い冬の寒さを耐えた常緑樹の汚れた黒緑色の木々の間に、すぐにも折れそうな細い枯れ枝やしなびた枯れ枝がはびこり、雑木林が一層寒々しさを強調している。 しかし早春、その雑木林一帯がシールドで囲まれたように、総て白に近い淡いピンク・オレンジ・クリーム色のオーラにほんのり包まれるのです。 昔明治生まれの祖母が何かの折に口にした言葉「どこそこの誰さんはこの処色気付いてきて・・・」「…色気が出てきて」と青春を迎えた年頃の人に対しての下世話な表現言葉だろうか、この言葉がぴったり当てはまるような思春期の現象。 これと同じ現象が自然界にも起こるのだろうか。これは正しく自然のなせる業だとおもうのだが。 私は毎年この時期車窓からあちこちの雑木林のこの様子を目にし、「あ、春はすぐそこまで来ている!」と暖かい日差しを持ち望み花咲く春を期待します。 この情景は雑木林の中で桜満開の豪華さを振りまいているのとは全く違い、あたかも「俳諧の理念・寂」か。決して前にしゃしゃり出るのではなく控えめに来る春の準備・底力としてのパワーを蓄えている、昔的おなごのけなげな姿に見て取れるのは私だけかしら。 表現力が乏しいし、自然に対する知識も無いので充分に言い表せないが、毎年春先に見るその樹木に張られたシールドのオーラはホンワカと心温かく期待を持たせてくれる現象なのです。 もしこの現象に興味をもたれたら、是非来年春になる前の雑木林を遠くから観察してみて欲しい。きっと何か心に感じる木々のオーラを見ると思うのだけれど・・・・ |