NPO法人環境市民で開発した環境学習プログラム 「グリーンコンシューマーになろう!~食べ物編」では 子どもたちの関心を引き出すために 子どもたちの好きなメニューがどのような食材でつくられているか 最初に、素材分解をしてもらっています。 メニューは、すし、天ぷら(和食)、ギョーザ、すぶた(中華) カレーライス、きのこスパゲティ(洋食)と バランス良くそろえています。 (人数が多いときはメニューを増やします) 素材分解は、1グループ5、6人での共同作業ですが このグループ分けにも環境市民はこだわっています。 多くの場合、5年生全クラス合同での授業となりますが (ときには5,6年生合同のときもありました) 1つのグループが同じクラスの友だちで固まらないように かならず席替えをしているのです。 親しい友だちが同じグループにいると 話し合いがなれ合いになったり ときにはふざけっこにまで発展してしまうこともあるからです。 (大人のワークショップでも、 知り合いで固まると似たような状況が生まれ、 きちんとした話し合いにならないことがあります) そこで、ある程度の緊張感を持たせるために 席替えを行います。 席替えには、素材分解の対象となるメニューを 人数分のカードにして混ぜておきます。 子どもたちはじぶんの引いたカードを手がかりに おなじグループとなる仲間を探すのです。 これが、他のクラスのお友だちと話すきっかけ (アイスブレイク)にもなっています。 仲間が見つかると 子どもたちはメニューの絵の置かれた「島」 (グループ形態になった机)に着席します。 素材分解は、初めてのお友だちとの共同作業、 はじめは緊張しているようにも見える子どもたちですが 模造紙やマジックが配られ 作業を始めると わいわいにぎやかに、うち解けていきます。 すしは、米、酢、タコ、イクラ、マグロ、エビ、卵などに ギョーザは、ニラ、キャベツ、ブタの挽肉、サラダ油などに カレーライスは、牛肉、タマネギ、ニンジン、ジャガイモ ガーリックパウダー、ウコン、小麦粉、油、米などに それぞれ分解されていきます。 最後に、グループごとに メニューがどのような食材に分解されたのか みんなのまえで発表します。 これはワークショップでのグループワーク後の 全体共有にも相当します。 こうした素材分解を行うのは 子どもたちの参加する作業としても意味がありますが これらの食材がどこから来ているのか 子どもたち自身に調べてもらうことに 本当のねらいがあります。 (つづく) |