第13回ライターズネットワーク大賞授賞式(主催;ライターズネットワーク)が6月22日、東京の出版記念クラブで開催され、太田越知明氏の『きだみのるー自由になるためのメソッド』(未知谷)に大賞が、真部昌子氏の『私たちの終わり方―延命治療と尊厳死のはざまで』(学研新書) にジャーナリズム賞が贈られた。 授賞式に先立って、恒例のシンポジウムが開催された。今回は「新書戦国時代!今求められる著者とテーマは」と題して、PHP研究所新書出版部の横田紀彦氏、文春新書編集部次長の和賀正樹氏、新書本も出している作家の久我羅内(勝利)氏をパネリストに、議論が行われた(コーディネーターは藤岡比左志(ライターズネットワーク副代表)。 パネリスト3氏は、『女性の品格』『搾取される若者たち バイク便ライダーは見た』『なぜあの人はもてるのか?』など、これまでに手がけた新書をもとに企画の立て方・社内での通り方、売れ方・売り方を紹介し、これまでは「本のすきま産業」的な存在だった新書が、1000円以下という価格設定と、内容の充実、タイトルの付け方のうまさからブームが来ていると、新書の今後が期待されることで一致した。 授賞式のあと、選考委員を代表して藤岡比左志ライターズネットワーク副代表が講評し、「きだみのるについての本は、『きだみのるの本が出たんですか!』と出版関係者が驚くくらい大変な仕事。これを、病を押してまとめられたと太田越さんの熱意と力量には、拍手を送らざるを得ない」「尊厳死という重いテーマの本も、そのテーマに対して非常に真摯に向かい合って、新書というコンパクトなもののなかに、今までの経験や知識を詰め込んで、広く啓蒙されている。こういった本がわれわれの仲間からでたということは、やはり大変誇らしく思う」コメントした。 画像左手が受賞者、真部氏(左画像)太田越氏(中画像) |