第9回全国菜の花サミットin東京「バイオマスで地域と地球を再生する」 -食とエネルギーの地産地消-が 7月6日、永田町の町村会館でありました。 主催NPO法人菜の花プロジェクトネットワーク 共催 菜の花議員連盟 後援 農林水産省、環境省、経済産業省、環境を考える経済人の会21、全国バイオディーゼル燃料利用推進協議会 全国菜の花サミットは、菜の花プロジェクトに取り組んでいる全国の団体が年に1度集まり、お互いの活動を紹介しながら課題などを話し合うものです。 菜の花プロジェクトとは、休耕田に菜の花を植え、とれた菜種油を食用として使ったあとに廃食油を回収し、精製してバイオディーゼル燃料(BDF)として利用するものです。 菜種油をとるときにできる絞りかすは飼料や肥料として使うなど、環境と地域おこしを同時に進めようというものです。 第1部は<全国各地からの報告>として次のような発表がありました。 あいとう菜の花館(東近江市) 菜種油のコミュニティビジネスと学校給食への供給 伊万里はちがめプラン(伊万里市) 生ごみの堆肥化運動から菜の花へ。佐賀大学も協力 いーねおおあさ(北広島町) 過疎地の活性化、子どもへの環境学習、都市との交流 知音(山形市) ドイツに学んで市民共同発電所からBDFの事業化へ 淡路菜の花プロジェクト推進会議 震災の島から菜の花の島、自然エネルギーの島へ 静岡県トラック協会 菜種油BDFをトラックに利用 地域づくり工房・菜の花農業生産組合(大町市) 菜種油を食用バージンオイルに 発表者から異口同音に出てきたのが、「揮発油の品質確保等に関する法律」の今春の改正が、地方の実情、とりわけ菜の花プロジェクトで地域を活性化しようとしている動きを見ていないこと。 品質確保のため軽油でのBDFの扱いが100%か、5%混合に二極化されてしまったため、100%では冬期の流動性が低下して使い勝手が悪い、5%混合はコスト高で競争力を失わせる、といった問題が生じています。 法律改正を「霞ヶ関の机のうえで決めるな」という声もあがっていました。 もうひとつは、菜の花を植える農家への保障の問題。 EUでは、菜の花栽培は減反補償金の対象となっていますが、 日本では、そういった優遇制度がないため 菜種の代金だけが農家の収入で 「菜の花プロジェクトが滞っている原因」のひとつとなっています。 関係者の間では 「国が変わってくれんと、どないもならん」 と言われるありさまです。 これを受けて 第2部は<激論「地域と地球を再生せよ」> ということで 菜の花議員連盟の国会議員が激論を闘わせるたずでしたが 昨今の国会の状況から 自民党の宮越光寛と社民党の福島瑞穂は欠席 自民党の小池百合子は挨拶だけして帰ってしまう 民主党の篠原孝も、議員会館周辺に菜の花畑をゲリラ的につくってしまった話(誰にもわかる率先例)をしたあと 国会から呼び出されて途中退席 というありさまでした。 残された公明党の加藤修一と 代打出演、民主党の田島一成(菜の花議員連盟事務局長)が バイオマス推進基本法にもとづく基本計画に菜の花プロジェクトを盛り込む 菜の花を農業逆転の起爆剤とする 省庁横断、超党派での取り組みが望ましいなど 気を吐いていましたが 共産党の高橋千鶴子と社民党の近藤正道は ひいき目に見ても勉強不足。 会場からも「COP3(温暖化防止京都会議)から10年間、何をやっていたんだ」という声もあがりました。 最後に 地域での自発的な取り組みを支える制度の創設や 農山漁村を振興する制度の創設などをもとめる 「菜の花サミット東京宣言」を採択して閉幕しました。 |