偏食のある自閉症児の場合、10歳ぐらいで、
(1) 調理を自分でさせるようにすると、だんだんと 自分で調理したものは食べるようになることが多い。
同様に、
(2) 給食の配膳をするようになって、 自分で、おかずをお椀に盛りつけるようになると、 ( 食缶の中におかずが残っている・残っていないを気にするようになったり・・・ ) だんだんと、食べるようになることが多い。
これは、自閉症児でなくても同じである。
(3) 養護学校 ( 知的 ) 中学部、午前の農作業で、 そら豆を生徒が収穫して、すぐに、教師が目の前でゆでたところ、 給食で豆類は絶対食べなかった生徒もほんの少しだが、口にして 「 おいしい。」 と言った。 この日の給食では、普段、絶対に食べない野菜も少し食べていたとのこと。 この生徒は、自閉症児ではない。
この生徒が、 また、ある時、カゴメの 「 野菜生活 」 マンゴー、ニンジン・・・・の 色だけ見せたら、 「 オレンジジュース 」 と言って、 少し口にした。 ( オレンジジュースじゃないな・・・ というような表情 ) でも、周りの友達が 「 飲みなよ。 おいしいよ。 」 と勧めると、 コップ1杯を全部飲み干した。 この日の給食は、野菜も食べて、完食だったとのことだ。
ここまで書いて、 神奈川県の場合、養護学校 ( 知的 ) で 偏食があるのに、給食がないために偏食指導が難しい生徒がいる。
そう、分教室の生徒達である。 家庭では、自分の食べたいものしか食べていない。 家庭からは、自分の食べたいものしかお弁当に入れてこない。 いつも、同じおかずの生徒も多い。
給食という、いろいろな食材と出会うチャンスがない。
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