3月21日開かれた気候ネットワークのシンポジウム 「だめじゃん 地球温暖化 異常気象が日常に!?」のその4です。 ○ ビデオ上映 昨年フィリピンを襲った巨大台風 神保哲生氏がレイト島で取材してきた映像が スクリーンに映し出されました。 台風の強風と高潮が原因と言うことでしたが スクリーンに映し出されていたのは まさに津波後の光景でした。 国立環境研究所の肘岡靖明氏は 「一つひとつの台風について温暖化の影響を言うのは難しいが 台風が巨大化強力化する傾向にあるのは間違いない」 と、コメントしていました。 ○ 気候変動適応策の考え方と動向 法政大学社会学部の田中充教授は 「直ちにCO2排出量を削減したとしても 温暖化の影響は増え続けるので 何らかの適応策が必要」 として 埼玉県の「ストップ温暖化・埼玉ナビゲーション2050」 (新実行計画)に 排出削減計画と同時に 温暖化適応の指針が 盛り込まれていることを紹介されました。 埼玉県熊谷市が 熱中症予防情報を携帯メールなどで市民に配信していることも 適応策の一つと言えるようです。 適応策よりも削減策が先と考えていたわたしには ひっかかりながらも 考えることの多い講演でした。 ○ IPCCの報告をどう受け止め、どうするべきか 気候ネットワーク理事の平田仁子さんは、 IPCC(気候変動政府間パネル)の報告書から 「温室効果ガスの大幅削減が気候変動の抑制には必要」 としたうえで 「行動しないことが将来世代や貧しい人たちに犠牲を強いる」 と、 傍観を決め込むことや温暖化懐疑説への倫理的問題を指摘。 省エネ・再生可能エネルギー社会への切り替える心構えが 日本には必要だと訴えました。 その点、まだまだ日本は「だめじゃん」と言われる 状況が続いていると言えそうです。 |