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2014年04月06日(日) 
エリック・クラプトン コンサート評
2014年2月21日、日本武道館

ほぼ定刻通りステージに姿を現したクラプトンの歩みは
よたよたとして老人そのもの。

それが、ひとたびギターを手にすると
パワフルそのもの。

ときにはチョーキングし
(ギターネックの弦を指で引っ張って音程をあげる奏法)
ときには音をひずませて、
スピーカーがうなり声をあげることも。
呼応するかのように
スティーブ・ガットのドラムスも
重低音をとどろかせている。

ツアーのポスターには1970年代の若きクラプトンの
写真があしらわれていた。
今回は当時を彷彿とさせる
大ブルース大会。

ディレク&ドミノス時代の「Key to the Highway」
「Tell the Truth」
マディー・ウオータースの「Hoochie Coochie Man」

前半から70年代ブルースの熱演。

対照的に、代表曲「Wonderful Tonight」は
前半のラストで、さらっと流されてしまった。

中盤は、1990年代に評判となったunplugged。
(生ギターによる演奏)
代表曲「Layla」もここで披露。

後半ふたたびエレキを手にして
やはりブルース。
今回はゲストとしてキーボードにポール・キャラックが参加
ポールの歌うソウル・ナンバーも数曲あった。

ソロでもギター>エレピ>キーボード>ギター
と、回していく。
(エレキ・ピアノはツアーメンバーのクリス・ステイトン)

クリーム時代の代表曲「Crossroad」は大胆にアレンジが変わり
イントロでは「何の曲だっけ?」。

ロックがエンタメ化して
レコード・CDと全く同じアレンジで演奏する
バンドが多い中で
インプロビゼイション(即興演奏)を重視。

時折激しい演奏も聴かせてくれて
「ブルースはハード・ロックの母」を改めて実感
1960~'70年代の空気を今に伝えた
すばらしいコンサートだった。

「すっきりした」というのは
コンサート直後のかみさんの感想。

そうだよ、若い頃はすっきりしたくて
ロック・コンサートに行っていたもんだ。

演奏が終わるとクラプトンは老人に戻り
よたよたと楽屋に引き上げていった。

閲覧数968 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2014/04/06 23:18
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