脱原発フォーラム 脱原発社会の創造 ――いま市民として取り組むべきこと 安倍内閣が原発再稼働をもくろむ、新しいエネルギー基本計画を 閣議決定した2日後の4月13日、日本教育会館一ツ橋ホールで ひらかれたこのフォーラムは 原子力市民委員会が1年をかけて策定した脱原発政策大綱を 世にお披露目するためのもので、830人が集まりました。 (「脱原発フォーラム」実行委員会主催) ◇セッション1 脱原発政策大綱とエネルギー基本計画 原子力市民委員会のメンバーが次のように語りました。 進行:菅波完さん(高木基金事務局) 武藤類子さん(福島原発告訴団団長) 「福島第一原発では40μSv/hの中で素人が作業。 飯舘村の入口では10.3μSv/h、 除染により生じた廃棄物の集積所では0.4μSv/hと と、依然、高い放射線量にある」 大島堅一さん(立命館大学教授) 「最悪の事故が起きた中で経済性を言うのはナンセンス。 次の事故があれば国土と文化を失うのはまちがいない」 満田夏花さん(FoE Japan理事) 「新しいエネルギー基本計画についての国民の意見 (パブリック・コメント)を政府は公表していないまま 閣議決定を行った」 舩橋晴俊(法政大学教授・原子力市民委員会座長) 「ドイツが脱原発を決めたのは、技術的な危険を 完全に取り除くことはできないと判断したから」 ◇セッション2 立地自治体の経済と原発依存からの脱却 ――福島原発事故から考える 自治体と地域経済についての報告がありました。 進行:上原公子さん(元国立市長) 村上達也さん(元東海村村長) 「原発を誘致しても産業は育たない。妙高市は人口規模は 東海村と同程度だが生産出荷高は4倍ある」 村上光雄さん(JA全中副会長) 「父は広島原爆の被爆者」 「原発事故があれば農家は生きていけない。 だから脱原発を決めた」 大西隆さん(日本学術会議会長) 「学術会議は原発創世記に重要な役割を果たしながら その後沈黙していた。その反省もあって 再生可能エネルギーへのシフトを進めたい」 ◇セッション3 福島の現状から脱原発の未来を創造する ――原発事故と暮らし(食・生活) 福島現地をよく知る人たちからの発言がありました。 進行:林薫平さん(福島大学准教授) 佐藤一夫さん(福島生協連専務理事) 「外で遊べない子どもたち同様、保護者も又ストレスを抱え 自己肯定感を持てなくなっている」 小山良太(福島大准教授) 「鳥インフルエンザは全国的な対策が行われているが 放射能検査は福島県だけ。 これでは消費者の信頼は得られない」 川上雅則さん(JA福島中央会) 「他県産が品薄の時しか福島県産は正当な価格にならない」 「バイオマス燃料で地域に雇用を増やしたい」 濱田武士さん(東京海洋大学准教授) 「試験操業は震災前の数%の水揚げ高。 タコ・イカなど放射能検出値が下がったものがある一方で ヒラメなど海底魚や淡水魚は依然高い数値」 ◇セッション4(まとめの討論) 市民として取組むべきこと ――脱原発社会を創造するための方法 17名の市民が自ら実践していることを3分間スピーチしました。 進行:吉田明子さん(FoE Japan) 竹村英明さん(緑茶会) ・家庭でのアンペアダウン ・九州の生協が始めた市民電力 ・買い物から暮らしを見直す ・地元市長と対話を行う 等、さまざまな取り組みが紹介されました。 最後に脱原発に向けた宣言文が読み上げられ ゼロノミクマ(緑茶会・eシフトのマスコットの緑クマ)とともに 開場全員が「原発ゼロのポーズ」をとって 閉会となりました。 以上 |