「冬のトマトがエネルギーの浪費というなら いったい何を食べたらいいの!?」 という若いお母さんの悲鳴が聞こえてきそうです。 大丈夫です。 日本には四季折々の野菜があり、 冬には冬の野菜があるのです。 今日、大手のスーパーに行けば トマト、きゅうり、ほうれん草などは 一年中売っています。 それでも、商店街の八百屋さんに行けば 夏にはトマト、きゅうり、ピーマンが大量にならび、 値段も安くなっています。 冬にはほうれん草やはくさいが大量にならび、 トマト、きゅうり、ピーマンは姿を消すか あっても量が少なく しかも高く売られています。 これは、トマト、きゅうり、ピーマンが本来 実をつける時季が夏であり、 ほうれん草やはくさいの成長する時季が冬だからです。 このような、野菜が本来収穫される時季を旬(しゅん)と言います。 環境市民の堀孝弘さんの調査によれば 1970年頃までは、野菜のとれる旬の時季とオフシーズンとは はっきりと分かれていました(図)。 その後、ハウス栽培が普及したことにより オフシーズンだった時季にも出荷されるようになり 旬の時季の出荷が減っていっています。 消費者は「健康に良いトマトは一年中食べたい」と、思い、 生産者は「売り上げを年間を通して安定させたい。 旬の時季に大量にとれることによる値くずれを防ぎたい」と、思い、 両者の思わくが一致したということでしょう。 しかしながら 「健康に良いトマトは一年中食べたい」ということにには 次のような指摘があります。 「冬どりのトマトに含まれるビタミンCは、夏どりの半分しかない」 同じことがほうれん草にも言えて 冬どりのほうれん草には60㎎のビタミンCが含まれていますが 夏どりには20mgと、3分の1しか含まれていません(図)。 (食べられる部分100g中に含まれる量) このように、旬の野菜には高い栄養価が含まれています。 美味しくて、エコで、値段も安い 旬の野菜に注目しない手はないですよ。 旬の野菜カレンダーも掲載します。 |