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2014年06月11日(水) 
以前、夏野菜を冬に育てるには暖房が必要で
たくさんのエネルギーを必要とすることを見ました。

それでは、具体的に
トマト、きゅうり、ピーマンでサラダをつくった場合
野菜栽培に使われるエネルギーの差は
冬と夏とで、どのくらいになるでしょう。

サラダに使われる野菜は
トマト半球、100g
きゅうり半分 50g
ピーマン1個 20g
と、します。

わかりやすくするために
使われたエネルギー量(kcal)を
電力量(kWh)に換算し、
その電力量で液晶32V型テレビを何時間つけられるか、
で考えてみてください。

1.約30分間
2.約9時間
3.約31時間


冬の収穫、夏の収穫、それぞれの生産に必要なエネルギー量を
それぞれの素材の重量に切り分けてみると

       冬      夏
トマト  1,195 kcal  118 kcal
きゅうり  253 kcal   50 kcal
ピーマン  209 kcal   21 kcal
合計   1,657 kcal  189 kcal

冬と夏の差は、1,468 kcalにもなります(表1)。

環境市民の堀孝弘さん(注1)によれば、
この数字は冬のトマトを温室で育てた時のもので
1 kgあたり11,948 kcal必要です。

(温室は鉄骨ガラス張りの構造です)

これに対してハウス栽培では
トマト1 kgあたり4,241 kcalで、
サラダ1つ分の合計も886 kcalまで下がります。

それでも、夏につくる分に比べて
約700 kcalの差があります。


冬と夏につくる夏野菜サラダに必要なエネルギー量は
700~1,468 kcalと、かなり幅ができてしまいました。

しかも私たちには
温室でつくられたトマトか
ハウス栽培のトマトか
区別がつきません。

堀さんは間の1,000 kcalをとって計算を進めています。
切が良いので、これにならいましょう。

液晶32V型テレビの年間消費電力量は61 kWhです。
1日4.5時間テレビをつけて、
他は待機状態にしているという条件で計算されていますので
1時間あたりの消費電力量は37 Whになります。

これを kcalに換算すると32 kcal

したがって
1,000 kcalでつけられるテレビの時間は連続31 時間ということになります(表2)。

答えは、3 でした。

これは、
1 日4.5 時間つけるとすると
7 日間に相当します(注2)。

「こまめな節電を実践している人が、
真冬に夏野菜のサラダを1皿食べただけで
日ごろの努力が吹き飛んでしまうのです」と
堀さんも言っています。



(注1)堀孝弘さん 元環境市民事務局長、現会員、奈良県生駒市経済環境局勤務

(注2)堀さんの計算結果では26.5 時間、5~6日分となっています。
これは堀さんが計算した時のデータが2011 年のもので
今回は2013 年のものを使っているからです。
わずか2 年間で15 %もテレビの省エネが進んでいました。

閲覧数1,143 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2014/06/11 16:09
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