環境マンガ家ハイムーンさんの作品に 「賞味期限がごみ起源」というものがあります。 冷蔵庫の前に立つお母さんが 賞味期限の切れた食品を手に 「しまった~」という表情をしています。 その食品の下にはポリバケツがあって ただちにごみになってしまうことを暗示しています。 「賞味期限などが過ぎてそのまま捨てられた食品が 生ごみ全体の10%を占めています」(出雲市) と、あるように 手つかずの食品ごみは、先にご紹介した京都市だけでなく 日本中どこでも発生している問題のようです。 そしてハイムーンさんの「賞味期限がごみ起源」は 賞味期限の過ぎた食品が 食べられるかどうか吟味されることなく 直ちに捨てられていることを示しています。 「え~、賞味期限を過ぎたら、 食べられへんのと違ゃうの?」 と、言うあなたは、 賞味期限と消費期限とを混同しています。 消費期限は、サンドイッチ、お弁当、お総菜など 寿命の短い(5日以内)食品に使われています。 だから、消費期限の切れた食品は 要注意です。 (防腐剤などの食品添加物の「おかげ」で 消費期限が切れてもなかなか腐らないお弁当も なかにはあります) 一方、賞味期限はお菓子やカン詰など 比較的寿命の長い食品に使われています。 その意味するところは 「おいしく食べられることを保障する期限」 ですから 賞味期限を過ぎたからと言って すぐに腐るわけではありません。 (農林水産省では、消費期限と賞味期限との違いを グラフにして表しています) 消費期限や賞味期限が食品に表示されるようになったのは 平成7年(1995年)と、 20年ほど前のことです。 それまでは製造年月日だけが表示されていました。 消費者は 「色が変わっていないか」 「へんな臭いがしないか」 「酸っぱくなっていないか」 と、五感を使って、食べられるかどうかを判断していました。 それが消費期限・賞味期限ができたなかりに 数字だけを見て捨てている というのがハイムーンさんの主張しているところです。 ごみを減らすためにも じぶんの感覚は大切にしたいものです。 |