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2014年09月15日(月) 
インスタント麺やポテトチップスをあげる油、
お菓子にさくさく感を出すショートニング
天然材料をうたった石けんやシャンプー、洗濯洗剤

これらの原料には、パームヤシの実から取った
パーム油が使われています。

天然原料を使っていることから
「環境に優しい」と宣伝されることも多いのですが
パーム油にも問題がひそんでいます。

まず、パームヤシの原産地はアフリカですが
植民地時代に東南アジアや中南米に伝えられました。

現在では東南アジアのマレーシアとインドネシアが
世界のパーム油需要を支えています。

このため、マレーシアでは
1975年には50万haだった栽培面積が
2000年には300万haを超え、
2011年には約480万haまでに増えています。

このためにさまざまな弊害も生じています。

1)熱帯雨林の破壊
マレーシアのサバ州、サラワク州(ともにボルネオ島)では
熱帯雨林(ジャングル)を切り開いて
パームヤシ・プランテーションがつくられています。

このとき、地中の種子まで排除するため
表土までもがはぎとられます。

a) 地球温暖化への影響
東南アジアの熱帯雨林は地球の温室効果ガス(GHG)を吸収していましたが
プランテーションをつくるために破壊されます。
これによって失われる吸収効果は
人間が排出している総GHGの約10%にも上ります。

b) 生物多様性への影響
ボルネオ島にはスマトラタイガー、アジアサイ、スマトラオランウータンなど
絶滅が心配される動物が棲んでいます。
彼らが棲んでいた土地を追われるだけでなく
プランテーションに侵入して
人間と衝突し、殺されてしまうことも起こっています。

開発の際、表土もはぎ取ってしまうため
土地の保水力が失われ
大雨が降ると土砂が川に流れ込み
川の魚やエビの生育を妨げています。

c) 農作物への影響
ボルネオ島の原住民は、ジャングルで焼き畑農業を行っていますが
彼らの耕作地がプランテーションに奪われてしまいます。
(土地の権利問題もあらためて紹介します)

つづく


グラフは、マレーシア・パーム・オイル・インダストリーのHPから
http://www.palmoilworld.org/about_malaysian-industry.html

閲覧数1,243 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2014/09/15 13:18
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