2002年、中国産冷凍ホウレンソウの中から 基準値を超える農薬が検出されたことをきっかけに 健康を考える人たちの中から 農薬を減らした低農薬栽培や 農薬をまったく使わない無農薬栽培 を、求める声があがりました。 日本では 第2次大戦直後の食料不足を克服するため 化学肥料と農薬を使った栽培方法が奨励され 生産高をあげてきました。 これも見直されることになったのです。 化学肥料は、植物の生育に必要な栄養素を含んでいるはずなのですが それにもかかわらず 化学肥料による栽培を続けていると 土に含まれる栄養素が少なくなり(土地がやせてくる) 農作物が病気や害虫に弱くなります。 そこで農薬を大量に使って病気や害虫を防ぐことになるのです。 農薬を減らしたり、なくしたりするためには 土を改良して栄養素を多く含むものとする必要があります。 自然由来の素材を使って土の栄養素を回復するのが有機栽培です。 具体的には 枯れ葉、稲わら、食べ残しの野菜などを発酵させてつくった 肥料(たい肥)が使われます。 有機無農薬栽培の方法は 一時期、農家によってまちまちだったため JAS(日本農林規格)によって 統一規格と認証制度がつくられました。 有機無農薬野菜のJASマークは ・土の性質を活かした生産 ・環境への影響をできるだけおさえること を原則として ・たい肥による土づくり ・過去2年以上(作物によっては3年以上)化学肥料や農薬を使っていないこと ・遺伝子組み換え作物でないこと が検査によって確かめられた作物に つけられることになっています。 画像はJASの有機栽培認証マーク |