第3回都美セレクション・グループ展 祭、炎上、そして…POST3.11 12月4日、東京都美術館 安藤栄作≪光のさなぎたち≫は、巨大な木造七福神。 トーテムポールのようであり 円空仏のようでもある。 近くによって見ると、これが 円空のようにスパッと切られているのではなく 何回も何回も打ち付けられたあとが刻まれていて 東北、とりわけ福島の姿をあらわしているようでもある。 石塚雅子≪彼方≫は、日本画の地獄絵を思わせる 闇を背景とする炎に始まり 無数の光の炸裂 「スター・ウォーズ」を思わせる直線的閃光 光の中に忍び寄る影 そしてレンブラントを思わせる闇に浮かぶ光の世界に至る。 聞いたところ レンブラントは本人も好きな画家だそうな。 横湯久美≪その時のしるし/There Once Was≫ その時、被災地で見られた情景を 写真で表象化して見せている。 半谷学≪Natural Umbrella≫は 直訳すれば「天然のかさ」だが どちらかといえば抽象化された樹木を思わせる。 会場の都合で、安藤の作品とクロスする形での展示になってしまったのが惜しまれる。 白濱雅也≪北風太陽神≫は流木を素材に 竜や神の姿をつくりだし ペイントした作品。 深刻なテーマのグループ展に どこかユーモアが入ってくるところが この人の真骨頂だろう。 7日(日)まで。 |