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2016年01月03日(日) 
書評『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
村上春樹著、文春文庫

高校時代のボランティア仲間はその名字からシロ(女子)、クロ(女子)、アオ(男子)、アカ(男子)と、呼ばれ、
主人公、多崎つくるだけが色が持たなかった。
このことは、多崎に「自分には個性がない」と思わせる要因となった。
この5人は固い絆で結ばれていた。

4人が地元名古屋の大学に進学したのに対し
駅の設計を強く志望するつくるだけが東京の大学に進んだ。

そんなつくるのところにある日、仲間から絶交が宣言された。

ショックから死の淵をさまよったつくるは
それ以前とは、体格も顔かたちも違う人間になってしまった。

死の間際にいたつくるを救い出すと忽然と消えた年下の友人、灰田。
灰田の父は、若いころ放浪し、九州の山奥の温泉で不思議なピアニストに出会った。
そのピアニスト、緑川は死に至るトークンを持ち、次に渡す相手を探していた。

36歳になり、電鉄会社で駅の設計をしていたつくるのまえに
2歳年上の女性、沙羅が現れた。

沙羅は、つくるの抱えている疎外感を感じ取り
過去と向き合うことを勧める。
かくしてつくるは、名古屋へ、そしてフィンランドへ向かうこととなる。


ふたつめの『ノルウェーの森』とでも言うべき作品。
ここでも心を病んだ少女が主人公に影を落とすことになる。

村上春樹はより純文学色を強め
以前よりも書き込みが増えたように感じられる。

ブックカバーデザインは単行本のものから変更されているので注意。

閲覧数9,643 カテゴリ書評 投稿日時2016/01/03 12:01
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