国内総生産全体に占める農業総生産のシェアは,1960年度の9%から1997年度には1.2%へと,経済における農業の地位は低下。㈰農家人口の長期減少㈪輸入農産物の増加が原因。 【農産物の輸入】 2003年農産物輸入額が4兆4000億円 小麦粉,即席めん等,輸入農産物を使った加工製品。 野菜輸入100万トン時代に突入。 輸入品は加工用として利用される割合が多い。 【農産物の輸出】 2003年農産物輸出額2000億円 国産農産物は,豚の皮71億円,リンゴ43億円,長いも15億円,緑茶15億円,米7億円,梨6億円 【日本の食料自給率】 一国の食料消費量のうち,国内で生産している割合。 2006年度の食料自給率39%と,13年ぶりに40%台を割った。先進国で最下位。 【農業の見直し】(減反の見直し、政策の修正) 温暖湿潤で急峻な地形のため、大雨の際、土砂の流出を災害防止のため斜面に小規模ながら貯水機能を持つダムを築く必要がある。こうしたダム機能を備える農地の形態が水田である。水田は日本にとって,農地であるとともに,国土保全の手段でもあり,その価値は年間約8兆円とも試算されている。 1965年度には米を食べるは70%超。食生活の欧米化に伴い年々低下。98年度から05年度まで8年連続で米を食べる派は40%で推移。 米を食べる→環境保全 【世界の食糧事情】中国の需要で左右される?! 2030年、世界は約五億トンもの穀物不足に陥ると、米国のワールドウォッチ研究所(レスター・ブラウン所長)。90年には六百万トンだった中国の穀物輸入量が二億千六百万トンに急増すると予測。 ※中国では豚を中心に畜産物生産が急激にのびる一方、中国の穀物生産量は20%減少。人口増加と農地の工業用地や宅地への転用で、一人当たりの耕地面積は先細り。生産性の向上ではカバーしきれないとみている。 現在の日本では、食の安全・安心を問う以前の状態であることを認識すべき。 |