3月19日の 「 牛乳、農作物 」 に 「 放射性物質 」 が検出された件、
原乳、ホウレンソウから放射性物質--福島・茨城産 2011年3月20日 東京朝刊 毎日jp ( 毎日新聞 ) http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110320ddm041…2000c.html > 枝野幸男官房長官は19日の記者会見で、 > 福島県内の原乳と茨城県内のホウレンソウ6検体から、 > 食品衛生法の暫定基準値を超える放射性物質が検出されたと発表した。
> 枝野氏は > 今回の検出と同量の放射性物質のホウレンソウと牛乳を1年間とった場合の > 被ばく線量に関し、牛乳がCTスキャン1回分、ホウレンソウが5分の1程度と説明。 > 「 ただちに皆さんの健康に影響を及ぼす数値ではない。冷静な対応をお願いしたい 」 > と呼びかけた。
これに対して、苫米地 英人 氏が次のように書いている。
(2011年03月20日05:13) ドクター苫米地ブログ - Dr. Hideto Tomabechi Official Weblog : http://www.tomabechi.jp/archives/51239797.html > 既に昨日で半減期を過ぎている。
> 放射線量は半減期の指数関数で減衰するから、 > 半減期を超えると放射線量は一気に弱まるのは一昨日説明した通り。 > つまり、これらの牛乳やほうれん草が市場に出回る頃には、 > ベータ線の放射はほとんどないか、 > ヨウ素131そのものが無害の安定同位体キセノン131に変わっているということだ。
苫米地 英人 氏の 「 既に昨日で半減期を過ぎている。 」 という主張は、 彼の前日のブログに次のように書かれている。
(2011年03月18日06:07) 放射線と放射性物質の概念を混同して国民の不安をメディアは煽らないで欲しい http://www.tomabechi.jp/archives/51239062.html 【A】 > 因みに量的に一番懸念されるヨウ素131は半減期が8.04日。 > ベータ線量は、半減期の指数関数で減衰するから、 > 半減期の1倍、2倍、4倍、8倍、10倍の時間が経過すると > 放射線の量は、1/2、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/1024と一気に弱まる。
【B】 > 大気浮遊粉塵が、220km離れた東京にやってくるのに、 > 例えば平均風速3m/秒を直線距離で20時間で来るという計算にはならない。 > 一度、2000メートルから数千メートルという高さに舞い上がってから、 > ゆらゆらと風に乗ってやってくる。 > そしてゆらゆらとゆっくり降りて来て、私達の服に付着する。 > その間に何日どころか何十日も立つこともある。 > だから私達の体に付着する前に大半は半減期を終えてる。
考えるために、前段を 【A】 とし、後段を 【B】 とする。
苫米地 英人 氏は、
【B】 半減期が8.04日のヨウ素131は、福島原発から 例えば、東京に飛んでくるまでには、8日ぐらいは経っていて、
【A】 すでに、「 半減期 」 の8日を経過しているから無害だ
ということなのだろうか。
ここで、「 半減期 」 をしっかりと理解しておく必要がある。 次の説明がわかりやすいと思う。
半減期 ( 放射線科学センター ) http://rcwww.kek.jp/kurasi/page-22.pdf
つまり、半減期が8.04日のヨウ素131 というのは、
○月×日に発生した例えば、100万個の粒のうち、
4日目までに、100万個の25%の25万個が、β線を放出してしまうが、 残り75%の75万個は、まだ、これからβ線を出すよ。
8日目までに、100万個の50%の50万個が、β線を放出してしまうが、 残り50%の50万個は、まだ、これからβ線を出すよ。
16日目までに100万個の75%の75万個が、β線を放出してしまうが、 残り25%の25万個は、まだ、これからβ線を出すよ。 ・ ・ ・ ・
ということではないのだろうか?
さらに、毎日のように、新たな半減期が8.04日のヨウ素131が 発生しているとすれば・・・次のようになるのでは?
○月×日+1日目に発生した・・・・ ○月×日+2日目に発生した・・・・ ○月×日+3日目に発生した・・・・ ○月×日+4日目に発生した・・・・ ・ ・ ・
追記: (2011/03/25 05:30) ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ これについては、同じ記事に、そうではないと書かれている。
(2011年03月18日06:07) 放射線と放射性物質の概念を混同して国民の不安をメディアは煽らないで欲しい http://www.tomabechi.jp/archives/51239062.html > 現在浮遊しているヨウ素131は地震で炉の核分裂を止める前のものが、 > 何らかのルートで漏れたもので、 > その後核分裂は止まったままなので、 > もしも身体に付着しても、皆さんがこのブログを読む時には、 > 地震発生による核分裂停止から、半減期8.1日を超えているので、 > 放射線被害は例え吸い込んでも起こり得ない。
苫米地 英人 氏の理論には、まだ納得できない わたしの理解力がないのだろうか?
やっと、わかった。
○月×日以降、 新たな、半減期が8.04日のヨウ素131は、発生していなくて、
○月×日までに発生した、半減期が8.04日のヨウ素131が、 漏れ続けている。
だから、
(1) 50km以上離れた場所に、飛んでくる量そのものが、まず少ない上に、 (2) その少ない量の半分は、8日間で、放射線を放出した後なので、
その少ない量の残り半分程度は、問題となるレベルではないということのようだ。
(追記: 2011/03/26 21:15) ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
苫米地 英人 氏は、3月25日のブログで、 「 半減期が8.04日 」 のことには、触れなくなり、 「 洗えば大丈夫 」 に論調を変えたようだ。
( 2011年03月25日13:22 ) ほうれん草は洗って食べれば大丈夫。飼料を屋内保管すれば牛乳も大丈夫。 http://www.tomabechi.jp/archives/51241656.html
(追記: 2011/03/28 00:05) ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
どうやら、水洗いしても、ほうれん草などの葉菜の放射能は、ほとんど減らないようだ。 発表された ほうれん草の放射線量が、水洗いしてからのものなら、 ほうれん草の葉の内部に、放射性物質が取り込まれていることを意味するからだ。 それも、根から吸収されたのではなく、葉から吸収されたようだ。
(2011/03/23 11:13) Twitter / 東大病院放射線治療チーム http://twitter.com/team_nakagawa/status/50379526265503744 > マニュアルでは 「 水洗いせず 」 との記載がありますが、 > 厚労省から別の通達で水洗いしてから測定するように > 各自治体や測定機関に連絡があったようです。
(2011/03/23 11:13) Twitter / 東大病院放射線治療チーム http://twitter.com/team_nakagawa/status/50379558037372928 > したがって、以前、 > 放射性物質を含むホウレンソウを摂取したときの被ばく線量を計算していただいたときに、 > 「 水洗いしていなければ、過大評価している 」 と書きましたが、 > 実際に水洗いされているので、過大評価せずに計算されていると考えてよいと思います。
追記: (2011/03/29 02:05) ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
下記の記事については、
「 核種による差違が、全く考慮されていないデータであり、
との指摘を頂きました。
そこで、さらに調べ、 次の記事で、「 おしたし 」 などの調理によって、 60%は、放射性ヨウ素を除去できるという報告を紹介しています。
475. ほうれん草は、葉の表面に、放射性ヨウ素が取り込まれる? http://sns.hamatch.jp/blog/blog.php?key=36776
【2011/03/25 10:27】 WINEPブログ 非常に悔しいことだが、放射能汚染野菜は水で洗っても放射能があまり取り除けない http://moribin.blog114.fc2.com/blog-entry-1000.html > 文献を調べていたら、すでに1958年の論文で > 我が研究室の先輩が厳密な実験を行っていることがわかった。
> この同じ論文に載っている以下の表は、 > 一回目の降雨の2週間あとの4月25日に農事試験場で採取した > 高菜の分析データである。 > この表の汚染野菜の実験条件は、 > 左の欄に書いている各洗液に30分間、時々撹拌しながら野菜を浸漬したのち、 > 水道水で洗浄したということである。
> この表の結果からは、非常に残念なことだが、 > 放射能汚染野菜は、水で洗っても気休め以外の意味がないことがわかる。 > この論文の著者たちは > 「 野菜の一時的に強い放射能汚染の主たる経路は、経根的なものではなく、 > 放射性降下物のかなり堅固な表面付着並びに > 一部はそれに伴って起こる直接的吸収にもとづくことを示すものである 」 > と結論している。
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