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2014年04月25日(金) 
オバマ米大統領が国賓として来日しましたが
24日正午現在、TPPをめぐる二国間協議は決着していません。

アメリカは自動車の関税引き下げを
日本は牛肉・豚肉の関税引き下げを譲らないのが
その理由と報道されています。

関税は国内の生産者保護のために輸入商品にかける税金のことです。
日本政府は国内の畜産農家を保護するため、
これ以上の関税引き下げは認められないとしているわけです。
(ご承知の通り、スーパーではすでに国内産よりも安い輸入牛肉が売られています)

それでは消費者の保護はどうでしょう。
これまで国内の地方自治体が自主的に行ってきたBSE(狂牛病)検査は
2013年夏、アメリカ産牛肉の輸入が解禁されたのと時を同じくして
日本政府により中止されてしまいました。

政府は表向き「国内ではBSEを発症した牛がいなくなったから」と言っていますが
今回のTPP二国間協議で牛肉が議題に上っていることからもわかるように
以前の協議で
「アメリカ国内で行われている以上のBSE検査は非関税障壁」と
やり玉に挙げられたことは想像に難くないところです。

自治体が自主的にBSE検査を行ってきた背景には
消費者のBSEに対する不安があったわけですが
アメリカ国内のBSE検査を「科学的」と主張するアメリカ政府にとって
よりきめの細かい検査を要求する日本の消費者は
「非科学的」ということになるのでしょうか。

ともあれ
彼らが言っているのは
「より安く、という日本の消費者ニーズにはお答えします」
であって
日本の消費者が安全と信じられる商品の提供でないことはまちがいありません。

これまで、賢い日本の消費者は
価格(値段)以外にも、品質や安全性を考えて
お買い物をしてきました。

カネミ油症事件、森永ヒ素ミルク事件といった
食べた人の健康を害する食品事件があったことも影響しているでしょう。

ところが
食品の品質や安全性が担保されているのが当たり前になるにつれて
事件の記憶が遠のき
長引く不況の影響もあって
商品の価格ばかりに目がいくようになってしまいました。

TPPを推し進めようとする人たちも
このような消費者心理をついてきています。
「牛肉がさらに安く食べられますよ」と。

たとえ、2012年にアメリカで1頭の牛が狂牛病を発症していたとしても。

品質や安全性は、私たち消費者自身が確かめなければならなくなってきています。

閲覧数1,079 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2014/04/25 11:57
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