私たちには力がある グリーンコンシューマー(Greenconsumer)という言葉が使われるようになったのは、 1988年、イギリスでジョン・エルキントンとジュリア・ヘインズの共著 『グリーンコンシューマー・ガイド(The Greenconsumer Guide)』が 出版されてからのことです。 この本は、 イギリスの人たちが毎日買って使っている商品が どこでどのようにして作られているか、 使うときや捨てたあとに 環境にどのような影響を与えているか について紹介しています。 あわせて どの系列のスーパーが環境対策に熱心かを調べて 5つ星満点(5段階評価)の評価結果を公表しました。 この本は、 イラストやグラフの少ない、 文字ばかりの地味な本でしたが 初版で30万部も売れるヒット作となりました。 興味深い現象が起こったのは 翌年、同じ著者から 「どの店が環境対策に熱心か」にテーマを絞った 『グリーンコンシューマーのためのスーパーマーケット買い物ガイド (The Greenconsumer's Supermarket Shopping Guide)』が 出版されてからのことです。 最初の本で、3つ星評価だった業界第2位のスーパーが 続編では5つ星評価を受けました。 最初の本を見た経営者が 環境対策を企業経営の最重点課題と位置づけたからでした。 続編が出版されたのち、このスーパーは売り上げを伸ばして 業界第1位に躍進しました。 グリーンコンシューマー・ガイドの情報が 流通業界に影響を与えた 世界最初の例となりました。 ちなみに、最初の本が出たとき業界第1位だったスーパーの評価は4つ星 続編でも4つ星だったそうです。 |