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2007年11月07日(水) 
本日、虎ノ門でメーカーや研究者の方々でつくる「電子ペーパーコンソーシアム」にて、10月1日から5日まで実施した「YokohamaWirelessLan Project2007@日本大通」での電子ペーパー端末への記事配信実験について報告をしました。
実際にindesignにてコンテンツ制作を手がけた同僚とともに、虎ノ門へ。

約30人くらいだったでしょうか。ディスプレイ技術を手がける方々の前で、ささやかな、ほんとにささやかな試みのことをお話するのは気が引けましたが。

新聞の、あの体裁で情報を欲しい人が、どのような属性でどれくらいいるのかもリサーチできない業界がまずあり、そういうなかで機器だけ開発しても、自己満足に陥るだけだろう、と思っています。
なにしろ、「電子新聞」という言葉は禁句らしく「電子ペーパー」と言わないとだめだそうで…(笑止)

日本大通で実際に端末を配置していた際に、このコンソーシアムの方々が10人近く来られました。その際わたしは「電子ペーパー端末よりiPod touchで十分です、本音は」と言ったのですが、きょう改めて「あの言葉は、電子ペーパーを開発しているものにとって衝撃でした」といわれました。

うーん。
きょうの意見交換の場でも「技術が優れていても、デザインや総合的な端末の機能の使い道の多彩さ、なによりも持っていて楽しいと思わせる魅力がないと、ユーザーはお金を払わないでしょう」と申し上げました。。

もちろんそれはコンテンツ=情報をアップロードしていくわたしたちにもいえることです。「いま多くの人にとって、どんなニュースが価値があるのか」ということを問いながら、街中にでていかないと…。
ただたんに出会いがしらにぶつかったことを、考えずに流していてももう、それは、発信手段を手にした一般の方々が十分に情報を供給しているわけで…。

で、そんなことを考えつつ、帰宅したら下記のようなニュース


「ブランド品大手モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)は5日、ピアソン傘下のフランス経済紙レゼコーを2億4000万ユーロ(約400億円)でLVMHに売却することで合意」
http://mediajam.info/topic/284402

レゼコーは、わたしたちが実験した、電子ペーパー端末「イリアッド」をつかってフランスで本格的な電子新聞配信に乗り出した経済紙でした。
きょうお会いしたフランスの通信企業の方も「フランスの新聞もかなり厳しい状況で、レゼコーの実験を見守っています」とお話してからほんの2時間後に知りました。

危機の只中にいることを感じているのかなー。
まー、それが個人的には楽しさのモトになってるけれども。。

閲覧数7,049 カテゴリ日記 コメント3 投稿日時2007/11/07 00:23
公開範囲外部公開
コメント(3)
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  • 2007/11/08 01:46
    半学生・半記者さん
     電子ペーパーが登場したとき、新聞記者は小踊りしていった。「やったぁ! ここに新聞紙面を表現できるじゃん。ボクの記事も載るぞ」
     出版社の営業部員が反論した。「いやいや、新聞は大判。こういうサイズにはコミックや雑誌に向いてるんだ」。
     放送局技術部員が口を挟んだ。「ペーパーという言葉に惑わされちゃいけない。ここにはいずれ動画や音声も載るようになるんだよ」。
     最後にある業界の人が乱入した。「ビデオや衛星放送の世界をごらん。ネットをごらん、ケータイをごらん。ぼくらはメディアを選ばない。そう、ぼくらは神のようにどこにでも遍在している」
     そんな会話を横で聞いていたコンサル会社の営業担当がつぶやいた。「客を知り、客を信頼し、客のために一番努力しているのは、最後の発言者だけど、やつらアダルト業界なんだよね」
    次項有
  • 2007/11/19 19:08
    y-typeRさん
    さっそくあらためて拝見しました。
    iPod touchで十分ですよね。ほんとに。
    次項有
  • 2007/11/19 22:09
    鉛筆hopeさん
    >半学生・半記者さん

    遅いレスですみません。
    やっぱり新聞は、衰退産業かなーと思わざるを得ない日々が続いています。
    人と人をつなぐメディアへの需要はなくならないけど、新聞というスタイルは内側から崩壊していくと肌身で感じるのです。
    いい記者がいればいい、オレだって一生懸命やってる、という次元の問題でなく。

    >y-typeRさん
    このWirelessLANプロジェクト自体への関わりの始まり、そしてきょうのy-typeRさんの問い合わせ、スモールワールドだなあ、と思います。
    わが業界は閉じていますが、世界は思い切りつながろう、つながろう、とダイナミックに動いている。で、思わぬところからつながっていく。
    ウチとソトのギャップに苦しみつつも、その面白さがあるからなんとか持ちこたえているのかも、です。
    新しいプロジェクト楽しみにしています。
    次項有
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