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2008年05月11日(日) 
友が、11日告示の小田原市長選に立候補した。

わたくしの仕事は、選挙時には「中立的態度」を求められる因果な職業ではあるが、候補者全員の出陣式&演説を見て回るならいいだろう、と小田原入り。非常に寒い中、商店街をあちこちとまわる。

比較しての感想は、まあ聞かれたら答えるとして。
印象的だったことば。
「無関心であきらめてしまった人の心に火をつける情熱」
「愛情の反対は無関心だ」(商店街の関係者の言葉)

「もう、動員の時代じゃないよなあ」
(保守系候補の出陣式にて、一緒にうろうろした友人が、動員されたとおぼしき某政党の横浜市選出議員より聞いた言葉)

20万都市の首長選は、ヨコハマと異なり非常に身近だと思う。けれどもここでも投票率は5割かよくて6割。
多くが「無関心であきらめてしまった人」なのかな。

愛するに足る地域をつくるのは、自分たちだ、という人たちの行動は、投票率になってあらわれるとおもう。
なので、縁ある地域のこの選挙、わたくしとしては投票率があがるかどうかに、注目している。


午後は、小田原から保土ヶ谷区星川へ。
バーストークさんたちが企画された
六ヶ所村ラプソディ上映会にやや遅れて到着。

http://sns.yokohama150.jp/bbs/bbs_list.php?root_key…1209648855
六ヶ所村(青森県)には一度だけ行ったことがある。
この映画に出てくる菊川慶子さん(花とハーブの里)の牛小屋にほんの1時間半だけお邪魔したことがあった。

それはじつは、東京電力が報道機関向けにアレンジした「原発関連施設見学ツアー」の機会を利用してのことであった。

この旅、報道機関の負担はタダである。
それを知ったのは出発当日の羽田空港であった。
(まだウブなわたくしは、疑うことを徹底していなかった・・orz)

2泊3日、弘前の温泉ホテルに宿泊し、東通発電所建設予定地や日本原燃の見学が旅程であった。

2泊目の夜、ヨコハマであらかじめ連絡させていただいていた菊川さんのご自宅にタクシーで向かった。
東電による接待のような夕食を辞退し、電灯もまばらな道を「花とハーブの里」に向かった。
東電が提供したこのツアー自体に苦々しさを感じていた若い2年生の記者も「同行したい」といい、一緒に行くことに。
頓珍漢な都会の無知な記者二人を菊川さんは温かく迎えてくれた。

東電の接待ツアーできたことをわびつつ、それでも菊川さんとお会いできた感謝の気持ちを正直に告げると「どんな形でも、この六ヶ所の状況を知ってもらえることがいいんです」と言ってくださった。
取材、ではなく、たんに巨大なエネルギーサイクルに異議申し立てを現場でしている人というのはどんな人なんだろう、という好奇心で生活の場を訪ねた無神経なわたくしたちに、菊川さんはチューリップを軸にした季節の流れ、、六ヶ所の自然の厳しさのことを淡々とお話された。

菊川さんにも感じたことだし、六ヶ所村ラプソディに出てくる哘(さそう)清悦さんというトマト農家の方もそうであるが、自然への畏れ、地域への愛着と自分の信念を曲げない誇り高さを感じる。

現地では菊川さんら原発反対派が「変人」だったり「非国民」であるといわれる状況だ。
六ヶ所の主要産業の基盤に根源的な見直しを唱えることは、「村民自身の生存基盤を脅かす」存在に見られ、原発なしの村の運営などもうありえないという側からみると「異分子であり恐怖の種」なのだろう。

つまるところ、お金の流れ、仕事(雇用)の創造をどんなふうに別の選択肢として提示していけるか、という問いになってくるのだろう。
もちろん、どんな生活が幸せかという価値観の変革も伴う。

東通原発の荒涼とした予定地に立ったとき、ヨコハマから遥か遠い地に「東京」電力の原子力発電所が建つ不条理さ。

アクションプランはどうすればいいのかという永い長い問いをしていることすら怠惰なのだろう。
鎌仲さんは、お話のなかで何度も「マスコミが報道しない事実」というフレーズを繰り返していた。


見えにくいストーリーや事実のつながりをあきらかにしていく作業のプロ。つまり、見えにくい、聞こえていない人の声を探して聞き出してわかりやすく、つなげるプロの仕事。
⇒それを実現するためには、今見えていないひとは誰か、声が聞こえていないひとは誰かということに敏感であることが必要。

六ヶ所は日本、すなわち先進国の生活のあり方の縮図だ。
ここを考え続けて、代替エネルギーへの投資などを政治的に後押ししていくことが、せめて排出している側の責任なのだろう。

「中立、ということはさ、容認ということなの」という言葉。
自分を表現しないということ、発信しないということは、容認ということ。

やっぱりそうだよな。
なにかできることはないか、考え中。。。












閲覧数7,105 カテゴリ日記 コメント5 投稿日時2008/05/11 23:13
公開範囲外部公開
コメント(5)
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  • 2008/05/12 17:56
    その前日に 国分寺カフェスローの上映会に ちょろっとバーテンダー兼スピーカーとして参加させていただきました。

    自分にできることのひとつとして、
    「ご家庭の使用電力3割減・脱原発できるかチェックシート」なるものを作りました。

    まさしくその名のとおり、3割使用電力を減らす人が増えていけば、1基ずつでも原発を減らせる可能性があるわけで、
    まだまだソース出典が甘かったり、仕上げ中ですが、もしよろしければお送りしますので、身近な方々にチェックしていただいたり、感想をもらったりいただけないでしょーか。

    結構わかりやすく 電気料金が下がっていくので面白いですよー。

    まあまたまた 近いうちにお話しましょー。
    次項有
  • 2008/05/13 05:06
    私も午後の部を鑑賞してきました。
    もう3~4回見たでしょうか・・・

    映画で六ヶ所村のことを知ったおかげで
    人生観がぐるんと変わりました。

    あれは、私達国民一人ひとりのライフスタイルの積み重ねが
    生み出したもの。

    今、ライフスタイルの方向転換をしないと!
    そう、今なんです・・・
    次項有
  • 2008/05/13 10:01
    小田原の後に来てくださったんですね!
    ありがとうございました~
    菊川さんとのお話も書いてくださってありがとうございます。
    私にできることは何か、常に意識しながらまずは情報や自分の考えを発信していきたいと思っています。
    次項有
  • 2008/05/14 21:35
    六ヶ所村の話題からはそれてしまいますが、
    愛情の裏返しは無関心。本当にその通りだと思います。分野は違えど、私の若者支援の現場には「無関心」に絶望した若者たちがたくさん来ています。親からの無関心。社会からの無関心。

    考えさせられますね。
    次項有
  • 2008/05/19 09:09
    小田原市長選
    このブログ拝見してちょっとばかり気になってました。
    もしかして?
    オメデトウ???
    次項有
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