リマ会議報告会 ~2015年パリ合意への道~ 1月21日、日比谷図書文化館 日比谷コンベンションホール 主催 Climate Action Network Japan(CAN-Japan) 気候変動(地球温暖化)問題についての国際会議 COP20(第20回気候変動締約国会議)が昨年12月 ペルーのリマで開催されました。 この交渉で何が話し合われたのか 参加したNGOメンバーからの報告が行われました。 1.参加メンバーによる報告 ・リマ会議までの経緯(CASA土田道代さん) 京都議定書に参加するEUと、離脱したアメリカで 別々のワーキンググループで行われてきた交渉が 一本化されました。 気温上昇を産業革命から2℃以内に抑えるため 取り組みのレベルを引き上げる交渉が行われています。 現状のままでは、あと30年で2℃上昇に達してしまうことから 向こう15年間の取り組みが重要です。 ・国別目標案と削減努力の引き上げ(WWFジャパン小西雅子さん) これまでは先進国VS途上国の対立がありましたが 緩和(CO2削減)VS適応(対策) 「すべての国」VS「差異ある責任」 事前協議は、すべての国VS先進国だけ と、3つの対立軸が生まれています。 途上国の中でも、意見が分かれていて メキシコのように間を取り持つ国も出てきています。 これまでのEUに加えて、アメリカと中国も積極性を見せています。 アメリカが大統領権限で参加できる枠組みへの配慮も 会議の中で生まれています。 中国は、いざ本番の交渉になるとタフネスぶりを見せるのでしょう。 ・2015年合意に盛り込まれる要素(elements)(WWFジャパン山岸尚之さん) >具体的目標を入れるか >サイクル 2030年の目標の次をどうするか、話し合われている。 10年サイクルVS5年サイクルの議論がある。 要素をどこまで合意文書に入れられるか 今年1年間交渉が行われることになります。 ・REDD+について(CIジャパン西川敦子さん) 自然を回復させる仕組みをつくることで 森林によるCO2吸収増大を図るのがREDD+です。 成果にもとづく資金供与の仕組みをつくることで 途上国の植林を促しています。 2.日本政府へのメッセージ(気候ネットワーク平田仁子さん) 現在国内で35基の石炭火力発電所の建設計画があります。 気候変動への対応で、後々、石炭火力は大問題になることが懸念されます。 新しいエネルギーMIXについて 資源エネルギー庁は早く草案を出してもらいたい。 途上国との対話にはNGOも参加させてもらいたい。 COPのような国際交渉の場で 省庁別に部屋を確保しているのは日本だけです。 縦割りを打破してもらいたい。 3.質疑応答(会場と) Q:とても難しい話だった。国民の関心を高めるにはどうすればよいのでしょうか。 A:ここにいる参加者に、翻訳してもらいたい。 今年のCOP21では、京都議定書に続く新しい国際的枠組みが決定されます。 そういう意味で、とても重要な一年になります。 以上 |