書き込み数は8件です。 | ◀▶ |
講談社刊。 http://amzn.to/bv80Hz 3日で読みました。 サラッと読めます。 高校生の男子が主人公で、「ありえない写真」の謎を解きつつ、家族の死や家族による死のありようを淡々と時にはユーモラスに描いていきます。 宮部みゆきさんは、ある種の「超常現象」を舞台にしながら、人間の業の哀しさを描く。 その哀しさの濃度が、今回はすこしあっさりしていた気もします。 今まででよかったのは、 もちろん「火車」(鮮やかで、怖い)でありますが、 文庫になったばかりの「孤宿の人 上・下」(新潮文庫) がとってもお勧めです。 宮部みゆきさんはただのハッピーエンドで … [続きを読む] |
久々に再読。 宮部作品としては、地味な部類だが最近考えるところがあって再び手にしてみた。 メーンは連続無差別毒殺事件なのだが、かなり怖いのがサブテーマである若い女性。思い込みが激しく、他人に評価されないことがおきると、すべて他人のせいにし、さらに「他人のせい」が通用しなくなると、妄想を流布して周囲を傷つけていくひと。 すぐそこにある、悪意。 悪意というか、邪気か。 本人が制御できない強さで、他人への怒りが抑えられない人を、非常にリアルに描いてます。ほんとうはもっと生々しいのかな・・・・。 そうした、負の感情はもちろん、天然で生 … [続きを読む] |
最も尊敬している社会学者の見田宗介さんのインタビューが、2008年12月31日朝日新聞の3面に出ていた。 昨日12月30日昼、横浜駅東口地下街ポルタの丸善で彼の論文「まなざしの地獄」が新刊となって8月に出ていたのを手に取り驚いた翌朝だったのでなんとなく「抜かれた!」感がある。 「まなざしの地獄」は、連続無差別射殺犯の永山則夫について論考したテキストで、1973年に書かれていた。今回の朝日の記事は、今年発生した秋葉原の無差別殺傷事件と 永山則夫の事件の対比についての聞き書きであった。 わたしは高校2年の冬『人間解放の理論のために』(筑摩書房)を読んで衝 … [続きを読む] |
平凡社新書「社会で子どもを育てる~子育て支援都市トロントの発想~」(武田信子著)より引用 =================================== Socialworkの定義 ソーシャルワーク専門職は、人間の福利(Wellbeing)の増進を目指して、社会の変革(SocialChange)を進め、人間関係における問題解決を図り、人々のエンパワメント(力づけ)と解放を促していく。 ソーシャルワークは、人間の行動と社会システムに関する理論を利用して、人々がその環境と相互に影響しあう接点に介入する。人権と社会的公正の原理はソーシャルワークの拠り所とする基盤である … [続きを読む] |
平岩弓枝さんのこの大河時代小説が好きだ。 池波正太郎さんのような艶やかさや切れがあるわけでも、藤沢周平さんのような陰影と描写の美しさが際立つわけでもない。 けれど、この小説を通して、今はもうあまり見られなくなった季節の行事・風物・風俗を知るのが楽しい。 それらが、一つ一つの短編に織り込まれており、事件解決の鍵を握る構成になっている。 文庫版最新刊のタイトルストーリー「小判商人」はヨコハマがかなり大切な舞台となっている。 というか、幕末の「御宿かわせみ」に出てくるヨコハマの描写は勉強になる。 新しい薬や貨幣・物品の流入をビジネス … [続きを読む] |
Shel Silverstein (著) の御本ですね。 高校生のころか。 この英語版を読んだとき、日本語を読むよりも英語で読んだほうが、コトバがストレートに自分に入ってくるという経験を初めてした。 Someday,My Prince Will Come、という姿勢が、自分のなかに根深く存在することに気づかなかったころ、この本を読んだ。 自分が動くこと。 だれかの形に合わせる必要もないこと。 ていうか、形を合わせようとすると、進んでいかないこと。 自分のペースで進むこと。 すると、いっしょに進んでいこうとする存在が見えてくること。 そんなたくさんのことを、シンプルに記してる。 依存したい/ … [続きを読む] |
「地域情報化の認識と設計」(NTT出版 ,2006)をようやく読了。 すべての報告・分析が刺激的であったが、とりわけ国領二郎さんの下記の指摘はコロンブスの卵。 =====以下P146「地域における情報プラットフォーム」から引用========== 情報プラットフォームが地域の文脈で注目に値するのは、地域がネットワーク時代における有力な情報プラットフォーム構築の場になりうるからだ。 この仮説にいたるのは、グローバル性がきわめて高いと思われてきたインターネットが、実は地域と密着したときに大きな力を発揮しうることが見えてきたからだ。(中略) イン … [続きを読む] |
本来は「読了本」コミュに書き込むべきものかもしれないが、ブログにエントリ。 本日のタイトルは、MJのキャッチコピーでいただくことにする。 決めた! この言葉は「フューチャリスト宣言」(梅田望夫/茂木健一郎共著・ちくま新書)より。 基本的に対談なので1時間ちょっとで読了。 しかし213ページの新書で付箋が25箇所。多い…。 ほとんど今回、批判すべきものはない。わたしにとって。 茂木さんのラジカルさに、覚悟に、かなり惚れてしまった。 さらされなければ成長できない。 「SNSはweb1.0だ」と生き急ぐ?茂木さんに、「そんなに厳しくなくても」と、諭す梅田 … [続きを読む] |
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