218. 「 自己統制 」 と 「 7つのキーポイント 」 http://sns.yokohama150.jp/blog/blog.php?key=23101
と
219. 「 コミュニケーション 」 と 「 7つのキーポイント 」 http://sns.yokohama150.jp/blog/blog.php?key=23102
を書いた。
10年ぐらい前、次のような自閉症の生徒を見たことがある。 「 自閉症教育の7つのキーポイント アセスメント 」 では、
> ③自ら自己を管理する,調整する力 < セルフマネージメント> が落ち込んでいる。
> ③自ら自己を管理する,調整する力 < セルフマネージメント>
すら、やろうとしない。 自分から、やろうとしないとから、 「 もう、待てない! 」 と、教師が、 靴を持って脱がせ、靴を持って履かせ、服を持って脱がせ、服を持って着させる。
着せ替え人形状態だ。
なぜ、このように学習してしまったかは、 想像の域を出ないが、
おそらく、 「 聴覚過敏 」 のために、友達のキーキーする声などがすると、 全身に力が入って、全身が固くなってしまって、動かなくなる。
これが、頻繁にあり、 そうすると、仕方がないので、家族や教師が、着せ替え人形を始めるというわけだ。 そして、 「 着替えや靴交換は、家族や教師がしてくれるもの 」 という図式が完成する。
また、手洗いや、ハンカチで手を拭くこと、服のたたみ方を教えようと思っても、
「 自閉症教育の7つのキーポイント アセスメント 」 で言うところの
> ⑥自ら模倣して,気づいたり学んだりする力 < 模倣 >
がほとんど出来ない。
ならば、
> ①自ら学習する態勢になる力 < 学習態勢 > 2段階 「 背後,横,正面等からのガイドを受け入れることができる 」
のほうを使おうと思っても、こちらも、できない。
教師が、手を持って、教えようとすると 「 全身に力が入って、全身が固くなってしまって、動かなくなる 」 のである。
おそらくは、元々は、上に書いたような 「 聴覚過敏・感覚過敏 」 ゆえの 反応だったのだろうが、それが、頻繁だったために、 このような形でパターン化してしまったのだろうと思う。
> ⑥自ら模倣して,気づいたり学んだりする力 < 模倣 >
を教えるよりも、
> ①自ら学習する態勢になる力 < 学習態勢 > 2段階 「 背後,横,正面等からのガイドを受け入れることができる 」
のほうが、早いので、まず、固くなった体の力を抜かせるような関わり方を探す。 ( 脇腹をくすぐるとか、 「 動作法 」 の 「 腕上げ法 」 とか… )
そして、体の力を抜かせて、 教師が、手を持って、 「 シュッ、 シュッ 」 などと動作を容易に連想できる 言葉がけをしながら、両手をこすって洗わせる。
半年もすれば、 言葉がけだけでできるようになり、 1年もすれば、言葉がけも要らなくなるだろう。
併せて、
> ⑥自ら模倣して,気づいたり学んだりする力 < 模倣 >
の力を育てるために、
(1) 自分の指、手元を見させる。 (2) 教師が指さしたものを、拾わせるなど。 (3) 教師が、手を持って、動作を教える時に、その動作を容易に連想できる言葉がけをし、 次に、 教師が、言葉がけをしながら、手本の動作をして見せ、模倣を促す。 ( マカトンサインの 「 トイレ 」 なら、 「 ( トイレ ) トン、トン 」
これだけでは、 「 全身に力が入って、全身が固くなってしまって、動かなくなる 」 のは、相変わらず、頻繁のままなので、
これを減らすために、、 「 感覚統合 」 訓練と、 「 自己統制 」 の力 をつけることが必要になる。
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